アサリの活貝試料および-20℃で2週間保存した冷凍試料をそれぞれ沸騰水中で加熱して熱水抽出液を調製し、熱水抽出液と加熱軟体部のエキス成分を分析した。熱水抽出液の遊離アミノ酸総量、コハク酸量は活貝試料と冷凍試料の間で有意差はみられなかった。一方で、活貝試料よりも冷凍試料の方がAMP、IMP、イノシンが多かった。熱水抽出液の官能検査の結果、冷凍試料の方がうま味が強く、総合的に好まれた。次に活アサリおよび活シジミから熱水抽出液を調製し、熱水抽出液、加熱軟体部のミネラルを測定した。アサリのミネラルはNa、K、Caの熱水抽出液溶出率が75%以上であったが、Mg、Feは60%未満であった。シジミのミネラル溶出率はNa 96%、K 86%、Ca 89%、Mg 84%に対して、Fe 66%であった。
|