本研究は、食品による体内時計の制御とそのメカニズムの解明を目的とした。まず、カフェイン溶液の飲用により、マウスの中枢体内時計が伸長し、肝臓の末梢体内時計が後退することを明らかにした。続いて、栄養素による肝臓体内時計のリセットには、グルコースとアミノ酸の両者が必要であることを示し、その応答にPer2, Dec1といった時計遺伝子が関与することを明らかにした。最後に、高食塩食による末梢体内時計の前進には、小腸に発現する食塩依存性グルコーストランスポーターであるSglt1が関与することを明らかにした。
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