研究概要 |
今年度は,身体動作のモーションキャプチャを継続し,得られたデータをもとに技能を再現する3DCGとしての作り込みを継続することが主な目的であった。予定していた実施内容は,全て達成することができた。 まず仮想空間へ適用させるモデル作成については,より理想的な一般成人と生徒の人体モデルを作成し,そのモデルに対してモーションキャプチャの動きを自由に適用することが可能となった。これによって技能指導における代表的な動きを再現できるようになった。また視線データを取る手かがりを得ることができたので,この視線データの計測と分析については最終年度への課題とする。人体モデルのアニメーションは,その精度に若干の課題を残しているが,ベテランと初心者における動きを再現させる枠組みを確立することができた。作成した教材は,さらに実際の中学校現場で実践し,教育効果を検証するより多くのデータを得たので,現在もそのデータの分析を行っている。また,開発する教材はネットワーク上で技能のトレーニングを可能にできることから,その利用可能性について,海外の学校現場での技能指導や情報インフラについて情報収集を行うことができた。 これらの成果については,査読付き論文1本を公表することができた。学会発表は2件公表することができた。 今年度当初には予定していなかったが,研究が順調に進んだことで,仮想空間として拡張現実を用いた教材の可能性や,動きを遠隔地にフィードバックする仕組みについても考察を行うことができた。
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