研究概要 |
継続性,発展性をもって気象および環境教育・研究に利用され続けるシステム構築と学校現場の様々な学習活動,科学的探究活動に利用できる素材・データの提供,授業準備負荷軽減を考慮した気象・環境学習パッケージやカリキュラムの提供を最終目的として,今年度については以下の研究を実施した. 環境情報自動収集提供システム構築にあたり,熊本県の気候区分の「球磨地方」と「天草・芦北地方」に映像観測システムを設置した.天草郡苓北町の映像を自動的にアーカイブするシステムを構築して公開している(天草苓北映像観測データベース). 越境大気汚染に関する基礎研究及び教材開発として,2010年の黄砂現象についての解析を行った.解析結果をもとに中学生向けの環境学習のための教材を開発した. 球磨郡あさぎり町に設置した映像観測システムによって得られた情報及び熊本地方気象台に設置した映像を理科学習素材として提供するためのデータベースを作成した.また,霧や雲に着目して小学校気象学習パッケージを作成した.さらに,映像観測システムを自前で構築したい教員向けの情報として,パソコンとUSBカメラを用いた映像観測システム構築手順書を作成した. 熊本県のヒートアイランド現象に関する教材作成のために,熊本県全域をカバーする地球観測衛星データセットを入手した。また,衛星データを解析して教材開発を行いたい教員向けの情報として,無料の衛星データ解析ソフトウェア及び無料の衛星データを使用して地球観測衛星データの解析を行う手順書を作成した。
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