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2009 年度 実績報告書

知識創造を促進するワークショップ・デザインに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21700814
研究機関京都大学

研究代表者

辻 高明  京都大学, 大学院・情報学研究科, 特定研究員 (00454603)

キーワードワークショップ / プロジェクト学習 / 情報技術 / フィールド情報学
研究概要

今年度の研究では,プロジェクト学習のためのワークショップである京都大学と長野県諏訪地域の中小企業集積との連携による利用者参加のもの作りワークショップを対象とし,対面的なワークショップの場以外の時間,場所で,参加者たちがどのような協同作業をし,そこで情報技術がどういった役割を果たしていたかについて事例分析を行った.その結果,京都大学学生たちのユーザグループでは,携帯電話のカメラ機能を活用して,メンバーたちが日常生活での気付きを共有し合い,欲しいモノのコンセプトを明確化する事例が見られた.一方,長野県諏訪地域の製造業者たちの間では,地域のコミュニティ性をベースに,それが製作における協力関係として効果的に機能するよう「諏訪バーチャル団地」という情報発信,交流のツールの開設が試みられていた.それらのことから,対面的なワークショップの場以外の時間,場所で,情報技術は,アイデアの発見を支援する「ツール」としての役割,そして,地域のコミュニティ性を背景に製造業者たちの協力関係の促進を支援する「場」としての役割を果たしていたことが分かった.さらに,そうした対面的なワークショップの場以外の時間,場所での参加者たちの繋がりや協働を分析する枠組みとして,活動理論の新しい概念である「ノットワーキング」の概念が有効であることが分かった.以上,今年度の研究では,プロジェクト学習のためのワークショップの実践やそこでの情報技術の役割を明らかにすることを通して,フィールド情報学の手法としてのワークショップについての理論的,方法的整備を進めた.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] フィールド情報学の創生とその手法的特徴2009

    • 著者名/発表者名
      辻高明
    • 雑誌名

      国際プロジェクト・プログラムマネジメント学会誌

      巻: 第4巻1号 ページ: 159-168

    • 査読あり
  • [学会発表] 利用者参加のもの作りにおけるノットワーキング2009

    • 著者名/発表者名
      辻高明
    • 学会等名
      計測自動制御学会 システム・情報部門学術講演会2009
    • 発表場所
      東京工業大学
    • 年月日
      2009-11-24
  • [学会発表] 情報系大学院におけるコミュニケーションスキルの強化を目指した教育実践-京都大学大学院情報学研究科のプロジェクト科目を事例として-2009

    • 著者名/発表者名
      辻高明
    • 学会等名
      日本協同教育学会第6回大会
    • 発表場所
      神戸大学
    • 年月日
      2009-10-18
  • [図書] フィールド情報学入門-自然観察,社会参加,イノベーションのための情報学-(京都大学フィールド情報学研究会編)(第5章 エスノグラフィ)2009

    • 著者名/発表者名
      辻高明
    • 総ページ数
      75-90
    • 出版者
      共立出版
  • [図書] フィールド情報学入門-自然観察,社会参加,イノベーションのための情報学-(京都大学フィールド情報学研究会編)(第2部概要 人々の活動を記述し伝達する)2009

    • 著者名/発表者名
      辻高明
    • 総ページ数
      57-59
    • 出版者
      共立出版

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公開日: 2012-07-19  

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