• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

インターネット大学の履歴情報に基づく成人学習者の行動特性の実証的分析

研究課題

研究課題/領域番号 21700817
研究機関九州大学

研究代表者

多川 孝央  九州大学, 情報基盤研究開発センター, 助教 (70304764)

キーワードeラーニング / 学習履歴情報 / コミュニケーション / SNS
研究概要

研究計画最終年度である平成22年度の目標は、成人学習者の特徴として指摘される自律性や能動性が、オンライン(eラーニング)の空間上でどのように学習行動および学習効果と結びつくかを明らかにすることである。特に、成人学習者やeラーニングの学習者においては用意された教材よりも、既有の知識を基盤に他者を情報源として学習する特性が指摘されており、このため、学習者間のコミュニケーションに重点を置いた学習行動の分析が有用になると予想した。このような分析を行うために、複数の大学により共用で使われているSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の履歴データを分析対象として用いた。
分析の結果、SNSが支援する複数のコミュニケーションの形態のそれぞれについて、個々のコミュニケーションが授業等の公的(フォーマル)な学習に関連する場合と関連しない場合で、コミュニケーション手段の選択や学生間の結びつきのネットワーク構造上の特徴が異なることを確認した。
このことは、学習者の集団の内部でのコミュニケーションがどの程度自発的で自然なものか、それとも公的な学習空間の設定に規定されたものであるのか、データを通じて相対的に判断することが可能であることを示唆しており、学習者の自発的なコミュニケーションによる学習を促す支援を考える上で有用である。また、同じ分析結果から、学習者の相互作用の数理的モデルについて、実証データに基づく考察が得られた。ここから、学習者間の相互作用と学習効果の関係について実証的分析とシミュレーション研究の両面によって明らかにすることなどがより具体的に期待できる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] An Analysis of Communication Network Structures In a University Social Network Service2010

    • 著者名/発表者名
      Tagawa, T., Yamakawa, O., Yasutake, K, Sumiya, T., Inoue, H.
    • 学会等名
      E-Learn 2010-World Conference on E-Learning in Corporate, Government, Healthcare, and Higher Education
    • 発表場所
      オーランド、アメリカ合衆国
    • 年月日
      2010-10-21
  • [学会発表] 大学SNSにおけるコミュニケーションのネットワーク構造の分析2010

    • 著者名/発表者名
      多川孝央, 山川修, 安武公一, 隅谷孝洋, 井上仁
    • 学会等名
      日本教育工学会第26回全国大会
    • 発表場所
      金城学院大学、名古屋市
    • 年月日
      2010-08-20
  • [学会発表] 「社会的存在感」の拡張概念としてのSocial Capitalに関するノート2010

    • 著者名/発表者名
      安武公一, 山川修, 多川孝央, 隅谷孝洋, 井上仁
    • 学会等名
      日本教育工学会第26回全国大会
    • 発表場所
      金城学院大学、名古屋市
    • 年月日
      2010-08-18

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi