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2010 年度 実績報告書

詳細な変位量分布に基づくヒマラヤ前縁の長大逆断層系の運動様式に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21700853
研究機関群馬大学

研究代表者

熊原 康博  群馬大学, 教育学部, 准教授 (60379857)

キーワードヒマラヤ / 活断層 / 変動地形
研究概要

平成22年度の研究実績は以下の通りである.
1.衛星写真・空中写真による地形判読:本年度は,ブータン南部の範囲を対象として,CORONA偵察衛星写真と空中写真の判読により,断層変位地形を抽出し,5万分の1地形図に断層変位地形をマッピングした.その結果,以下のことが明らかになった.1)主に東西走向の断層が多い.2)長さ30kmより短い断層からなり,地域によっては東西走向の断層が4~6条にわたり平行して分布する.3)東西走向の断層のうち,平野と山地の境界では北側隆起の断層変位を示すが,山地内は南側隆起の断層が多い.4)山地内の断層には,北西-南東走向の断層は右横ずれ変位,北東-南西走向の断層は左横ずれ変位をもつ断層が認められた.5)東部では,古い地質断層に活断層が集中する傾向が認められる.上記の結果は,ブータン南部の活断層の分布・変位様式を明らかにした点で,世界で最初である.
2.現地調査 1.で明らかにした断層変位地形の中で,最も典型的な断層地形であるブータン国ゲレフ市周辺を対象に現地調査を実施した.現地調査によって,以下のことを明らかにした.1)後期更新世に形成されたとみられる段丘地形が約50m以上変形していること.2)異なる高さの段丘面が累積的に変形していることから,同じトレースで繰り返し断層変位が生じていること,3)沖積低地上にも鮮明な断層トレースが認められることから,ごく最近の地質時代にも断層活動(=大地震)が発生したことなどを明らかにした.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] ブータン南部の活断層の分布と変位様式2011

    • 著者名/発表者名
      熊原康博・橋爪誠
    • 学会等名
      日本地理学会春季学術大会
    • 発表場所
      東京都・明治大学
    • 年月日
      2011-03-31
  • [学会発表] インド・パンジャーブ州におけるヒマラヤ前縁の活断層地形2010

    • 著者名/発表者名
      熊原康博
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2010年度連合大会
    • 発表場所
      千葉市・幕張メッセ
    • 年月日
      2010-05-27
  • [学会発表] 低ヒマラヤ帯における活断層直近斜面の地すべり地形分布図の作成と地震地すべりへの適用2010

    • 著者名/発表者名
      八木浩司・佐藤浩・熊原康博
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2010年度連合大会
    • 発表場所
      千葉市・幕張メッセ
    • 年月日
      2010-05-24

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公開日: 2012-07-19  

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