研究課題/領域番号 |
21700861
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研究機関 | 立正大学 |
研究代表者 |
渡来 靖 立正大学, 地球環境科学部, 講師 (70396604)
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キーワード | 領域気象モデル / 猛暑 / 数値シミュレーション / フェーン現象 / 土地利用 / ヒートアイランド / 都市キャノピーモデル |
研究概要 |
平成23年度は、まず2011年9月8日~10月15日にかけての晴天日4日間について、熊谷市街地のヒートアイランド調査を実施した。定点観測と自動車による移動観測を組み合わせ、熊谷市街地をカバーする領域での地上気温・湿度等の観測を行った。これによって入手されたデータは、本研究におけるモデルシミュレーションの検証データとして活用する予定である。 また、2011年6月24日には、熊谷で6月における国内最高気温39.8℃を記録するなど、埼玉県北部や群馬県南部を中心とした高温現象が発生した。アメダス観測データや再解析データを用いた初期解析を実施したところ、6月24日の事例では関東山地を越えてきた西風フェーンが高温に寄与していることが示唆された。この事例に関しても、今後はモデルシミュレーションを実施し、高温の要因解析をさらに進めていく予定である。 さらに、領域気象モデルWRFと都市エネルギーバランスモデルSUMMとを結合させたモデルの構築作業を前年度に引き続き実施したが、コーディング作業が予定通り進行せず、いまだ完成にはいたっていない状況である。今後は、WRFとSUMMを別々に走らせる(WRFのシミュレーション結果をSUMMに与える)方法でのシミュレーションも実施し、研究の目的である高温事例の要因解析を進めていきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
領域気象モデルWRFと都市モデルSUMMとの結合作業が予定通り進展しておらず、結合モデルによるシミュレーションを実行するに至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
今後も引き続きWRFとSUMMの結合モデル構築作業を進めるが、予定通り進行しなかったことも想定して、WRFのシミュレーション結果をSUMMに与えるモデル計算も並行して行う。
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