研究概要 |
氷床コアの解析により,過去の気候を推定するため,水の安定同位体の分析が行なわれている.しかし氷は堆積後に氷の塑性変形変形を受けるため,堆積時の情報を正確には,それらの移動について知る必要がある.同位体の拡散については,自己拡散速度については推定されているが,粒界拡散を伴う多結晶氷の粒界拡散速度については,未知である.そさで,既知の同位体分布の氷を人工的に作成し,この分布の時間変化から同位体の拡散速度を明らかにすることを目的とする. まず,質量分析装置内で氷試料をアブレーションし,マススペクトルの変化に注目したが,あまり変化が見受けられなかった.そこで,アブレーシヨン用のチャンバを準備し,リークバルブを経由して気化試料を質量分析装置に導入する方法で,装置の開発を行なうた.このチャンバは,冷却および観察ができるよう,光学ガラスで仕切った2段の構造である.1段目は真空下で氷試料をアブレーションし,2段目は液体窒素を気化した冷却ガスを流すことにより1層目の氷試料を冷却する役割である.アブレーション位置が分かるよう観察システムを設け,アブレーション位置を変えるためXYステージ上に設置した.このチャンバおよび冷却方法において,まだ問題は残るものの,1Paの真空下で氷を安定させ,表面の粒界を観察できるようになった.また,実際の測定は,アブレーションチャンバは,バルブ操作により,排気,アブレーション,分析の状態を繰り仮す.そこで,将来的な自動化めため,予めバルブは電磁式とし,必要な電子回路を作成した.
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