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2009 年度 実績報告書

広域の風食評価のための、地表面状態とダスト発生臨界風速の関係解明

研究課題

研究課題/領域番号 21710031
研究機関鳥取大学

研究代表者

黒崎 泰典  鳥取大学, 乾燥地研究センター, プロジェクト研究員 (40420202)

キーワード砂漠化 / ダスト / 黄砂 / 気候変動 / 気象災害 / 土地利用
研究概要

東アジアにおけるダスト発生年々変化の原因を砂漠化など地表面状態の変化と気候変動による強風発生頻度の変化に区別するため、ダスト発生臨界風速、強風発生頻度、ダスト発生頻度、各種地表面状態の解析を行った。
1. 各気象測候所における1970年代から2000年代まで10年単位で臨界風速の5パーセンタイル値(ut5%)を見積もりマッピングした。
2. 全測候所について、ut5%と地表面状態の関係を議論することは困難であるため、2000年代において少雨傾向であったモンゴルのマンダルゴビという地点に焦点を絞り、夏季降水量とut5%の経年変化の傾向が同じであることを明らかにした。
3. 臨界風速の解析では母集団を稼ぐために10年単位で解析を行っていることが欠点であるため、1970-2008年のut5%を強風のしきい値とし、1年ごとの強風発生頻度(f_u>ut5%)とダスト発生頻度(f_Dem)、夏季降水量の関係を調べた。この解析においてf_Demとf_u>ut5%の比を正規化ダスト発生頻度(f_NDem=f_Dem/f_u>ut5%)とした。この解析より、マンダルゴビでは夏季降水量とf_NDemが負の相関関係にあることが分かってきた。
以上のような負の相関関係が得られたのは、マンダルゴビが夏雨領域の草原と砂漠の境界付近に位置しており、夏季降水量が植生量の経年変化に大きく影響しているためと考察している。しかしながら、負の相関関係から大きく外れている事例もあるため、積雪、凍土、土壌水分、土地利用など他の地表面要素についての解析が必要である。また、マンダルゴビ以外の地点についても、同様の解析が必要である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] マンダルゴビにおける枯れ草のダスト発生への影響2009

    • 著者名/発表者名
      黒崎泰典
    • 学会等名
      モンゴルにおける水文気象研究会
    • 発表場所
      事務機ビル(福岡市)
    • 年月日
      2009-11-28
  • [学会発表] マンダルゴビにおける風送ダスト発生の長期変動とその要因2009

    • 著者名/発表者名
      黒崎泰典
    • 学会等名
      日本気象学会
    • 発表場所
      アクロス福岡(福岡市)
    • 年月日
      2009-11-27
  • [学会発表] ダスト発生頻度、ダスト発生臨界風速の変化から見た大気・地表面の環境変動2009

    • 著者名/発表者名
      黒崎泰典
    • 学会等名
      金沢大学・第3回環日本海域環境シンポジウム(招待講演)
    • 発表場所
      石川四高記念文化交流館(金沢市)
    • 年月日
      2009-10-28
  • [学会発表] 地上気象データ、衛星画像で見た黄砂2009

    • 著者名/発表者名
      黒崎泰典
    • 学会等名
      日本学術会議農学委員会風送大気物質問題分科会・日本沙漠学会(夏季シンポジウム)(招待講演)
    • 発表場所
      東京大学理学部4号館1220号室(東京都)
    • 年月日
      2009-06-08
  • [学会発表] モンゴルにおける黄砂発生臨界風速-synoptic dataを用いた解析-2009

    • 著者名/発表者名
      黒崎泰典
    • 学会等名
      日本気象学会
    • 発表場所
      つくば国際会議場(っくば市)
    • 年月日
      2009-05-28

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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