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2010 年度 実績報告書

産業連関分析に基づく物質フロー解析と可視化手法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21710048
研究機関早稲田大学

研究代表者

近藤 康之  早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (80313584)

キーワード物質フロー勘定 / MFA / 環境分析 / 経済統計学 / 産業連関表 / 三角化
研究概要

産業連関分析に基づく物質フロー解析(MFA)と可視化手法として,産業連関表を三角化するための手法開発,および廃棄物産業連関分析に基づく物質フロー解析(WIO-MFA)に関する研究を行った。
三角化のための手法開発に関しては,既存の手法を地域間・時点間比較のために拡張した。三角化に基づく国際比較では、産業構造の類似性の指標として、各国の産業連関表を三角化した最適解(産業部門の序列)の順位相関係数が広く用いられてきた。しかし、三角化問題の最適解は一意に定まらないことが多いため、産業構造が非常によく似ている場合であっても、小さい相関係数が得られることがある。この問題点を克服するため、2つの産業連関表を三角化し、同時に部門序列の順位相関係数を最大化する混合整数計画問題(MIP)を定式化した。さらに、三角化に基づいて産業構造を分析する上で重要な、ブロック性および産業クラスタを検討するための手法を開発した。先行研究では、専門的知識に基づいてブロックがあらかじめ与えられていた。それに対して、専門的知識を用いる枠組みは維持しながらも、客観的基準に基づいてブロックを抽出するMIPを定式化した。これらのMIPを日本の接続産業連関表から得られる投入係数行列に対して適用し、産業構造の時点間比較と産業クラスタの抽出を行った(得られた成果は学術誌に投稿中)。
WIO-MFAに関しては、製品1台の生産に伴う物質ごとのフローを算出し、可視化する手法(UPIOM)を開発した。図による可視化に際しては、より効果的な作図のために簡便な三角化手法を適用した。開発した手法により、乗用車1台の生産に伴う物質フローの解析を行った。データベース開発に関しては、平成17年産業連関表に基づくデータベースの構築を進めると同時に、推計手法のモジュール化に向けた課題を抽出した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] UPIOM: A New Tool of MFA and Its Application to the Flow of Iron and Steel Associated with Car Production2011

    • 著者名/発表者名
      S.Nakamura, Y.Kondo, K.Matsubae, K.Nakajima, T.Nagasaka
    • 雑誌名

      Environmental Science & Technology

      巻: 45 ページ: 1114-1120

    • 査読あり
  • [学会発表] Structural Path Analysis and Triangularization of Input-Output Table for Understanding Carbon Footprint2010

    • 著者名/発表者名
      Y.Kondo, A.H.Stromman, S.Kagawa
    • 学会等名
      EcoBalance 2010
    • 発表場所
      Miraikan, Tokyo, Japan
    • 年月日
      2010-11-10
  • [学会発表] 廃棄物と資源循環2010

    • 著者名/発表者名
      近藤康之
    • 学会等名
      日本経済学会2010年度秋季大会
    • 発表場所
      関西学院大学
    • 年月日
      2010-09-19

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公開日: 2012-07-19  

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