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2011 年度 実績報告書

都市農山村交流でよそ者と住民が共同する条件

研究課題

研究課題/領域番号 21710051
研究機関明治大学

研究代表者

堀内 史朗  明治大学, 研究・知財戦略機構, 共同研究員 (90469312)

キーワード都市山村交流 / コミュニティ / 社会関係資本 / 民俗芸能 / エージェントベースモデル / 仲介者 / 観光 / よそ者
研究概要

本研究課題の目的は、互いに異質な人々が協調的な関係を築く条件を理論的・実証的に明らかにすることである。昨年度に続き、都市山村交流に関する事例調査と、計算機を用いたエージェントベースモデルによる分析を行った。
昨年度までは宮崎県高千穂町において、民俗芸能の夜神楽が地元住民と都市からの観光客の共同で活性化する様子を調査してきた。本年度は、高千穂町周辺の市町村ではどのように神楽が担われているかを明らかにするため、各市町村の教育委員会に対して聞き取り調査をおこなった。観光化がそれほど進んでいない市町村では、より村の祭りという側面が強いことが浮き彫りになった。そのいっぽう、高千穂町と同規模に観光客が大量に訪れる神楽もあることが分かった。じっさいに椎葉村、五ヶ瀬町などの祭りの様子への参与観察もおこない、高千穂町との相違点を確認した。
以上の事前調査を踏まえ、訪れた各市町村教育委員会からの許可を経て、宮崎県全体で所在が確認できた神楽保存会に対する郵送質問紙調査をおこなった。160弱の調査票を配布し、げんざい90弱の調査票が回収されている。もっとも、すでに実態が無い保存会に対しても調査票を送っているので、じっさいの回収率は90/160を越えていることになる。回収したデータについては、現在分析中である。
調査を通じて明らかになってきたのは、外部から積極的に観光客を招くことで、神楽の意味付けが変わっていくことである。いっぽう、外部者との交流が地元文化を破壊する側面もこれまで指摘されてきた。そこで、外部者との交流が文化の意味を変えていく条件を明らかにするため、先行研究が豊富な学習仮説に基づいたエージェントベースモデルを構築し、異質な人々の交流が文化に与える影響について分析した。その結果、有意な人々の交流がある場合、文化が洗練される様子を示すことができた

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (6件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Evolution of ape and human mating systems2012

    • 著者名/発表者名
      Wataru Nakahashi, Shiro Horiuchi
    • 雑誌名

      Journal of Theoretical Biology

      巻: 296 ページ: 56-64

  • [雑誌論文] Boundary nature induces greater group size and group density in habitat edges : an agent-based model revealed2012

    • 著者名/発表者名
      Shiro Horiuchi, Hiroyuki Takasaki
    • 雑誌名

      Population Ecology

      巻: 54 ページ: 197-203

  • [雑誌論文] Diversity of local cultures maintained by agents' movements between local societies2011

    • 著者名/発表者名
      Shiro Horiuchi
    • 雑誌名

      The 7th Conference of The European Social Simulation Association

      巻: (CD-ROM)

  • [雑誌論文] エージェント・ベースト・モデルの方法と社会学におけるその展開2011

    • 著者名/発表者名
      金澤悠介、朝岡誠、堀内史朗、関口卓也、中井豊
    • 雑誌名

      理論と方法

      巻: 26 ページ: 141-159

  • [雑誌論文] コミュニティ形成に資する仲介者の性質:エージェント・ベース・モデルによる分析2011

    • 著者名/発表者名
      堀内史朗
    • 雑誌名

      理論と方法

      巻: 26 ページ: 51-66

  • [雑誌論文] 猿害対策から見る人猿関係の地域間変異2011

    • 著者名/発表者名
      堀内史朗
    • 雑誌名

      芝浦工業大学研究報告人文系

      巻: 45 ページ: 85-90

  • [学会発表] 世の初めから開かれている場所:エージェントベースモデルによるマツリの分析2012

    • 著者名/発表者名
      堀内史朗
    • 学会等名
      数理社会学会
    • 発表場所
      鹿児島大学
    • 年月日
      20120300
  • [学会発表] ユートピアの誕生と崩壊:チキンゲームによる分析2011

    • 著者名/発表者名
      堀内史朗
    • 学会等名
      数理社会学会
    • 発表場所
      信州大学
    • 年月日
      20110900
  • [学会発表] Which negotiators contribute to community formation? Analys is by agent based model2011

    • 著者名/発表者名
      Shiro Horiuchi
    • 学会等名
      Japan-Swiss Joint Workshop on Agent-Based Models in Sociology
    • 発表場所
      ETH
    • 年月日
      20110900
  • [学会発表] Diversity of local cultures maintained by agents' movements between local societies2011

    • 著者名/発表者名
      堀内史朗
    • 学会等名
      The 7th Conference of The European Social Simulation Association
    • 発表場所
      Montpellier
    • 年月日
      20110900
  • [備考]

    • URL

      https://sites.google.com/site/horiuchisrete/home

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公開日: 2013-06-26  

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