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2010 年度 実績報告書

環境化学物質に対する生体応答にマイクロRNAは関与するか?

研究課題

研究課題/領域番号 21710066
研究機関東京大学

研究代表者

吉岡 亘  東京大学, 大学院・医学系研究科, 特任助教 (80425496)

キーワードダイオキシン / マイクロRNA / マウス / 肝臓
研究概要

環境化学物質に対する生体反応は「転写因子による遺伝子発現制御を介した反応」というパラダイムが実験的証拠に基づいて提示され、支配的な概念となっている。一方、マイクロRNA(miRNA)が発見されて以来、miRNA群が転写因子群と並んで遺伝子発現制御を担う重要な因子であることが明らかにされてきたが、環境化学物質による生体反応に対しては、miRNAが及ぼす影響の研究は未だほとんど手つかずの状況である。そこで、マウスを用いてダイオキシンの曝露実験を行い、下記の結果を得た。
1.環境汚染化学物質であるダイオキシンを曝露されたマウス肝臓で、量の変動するmiRNAとしてmiR-101aとmiR-122を発見した。
2.miR101aとmiR-122は曝露後異なる日数で量が変動した。
3.miR101aの標的であるPTGS2, cFos, EZH2のタンパク質量が減少していた。
4.ダイオキシン曝露による肝障害がPTGS2に起因することを、阻害剤実験で明らかにした。
これらの実験事実は、環境汚染化学物質であるダイオキシンがmiRNAを介した遺伝子発現調節異常を介して肝障害という毒性現象を引き起こすことを明らかにした重要な発見である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Molecular targets that link dioxin exposure to toxicity phenotypes.2011

    • 著者名/発表者名
      吉岡亘
    • 雑誌名

      J Steroid Biochem Mol Biol.

      巻: ((印刷中)掲載確定)

    • 査読あり
  • [学会発表] Disruption of miRNA-regulation of COX-2 and downstream effects by dioxin2010

    • 著者名/発表者名
      吉岡亘
    • 学会等名
      BMB2010
    • 発表場所
      兵庫県・神戸ポートアイランド
    • 年月日
      2010-12-08

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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