イトゴカイと細菌の捕食‐被食関係と相互関係による堆積有機物分解作用の解明

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21710081
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 環境技術・環境材料
• 研究機関: 愛媛大学
• 研究代表者: 國弘 忠生 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター・グローバル, COE研究員 (90512690)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2010
• キーワード: イトゴカイ / 海洋微生物 / 有機汚泥 / キノンプロファイル / 安定同位体 / 生物間相互作用 / PCR-DGGE

研究概要

本研究の目的は、海洋有機汚泥域に生息するイトゴカイと堆積物中の細菌の相互関係による有機物分解作用を解明することである。イトゴカイと細菌の増加過程で有機物の分解は促進された。イトゴカイが好気性細菌の増殖を促進し、その生育に特にAlphaproteobacteria門Rhodobacteraceae科に属する細菌が関係していることが示唆された。さらにイトゴカイは、堆積有機物を分解・資化して増殖した細菌を餌資源の一つとして利用していることが示された。

研究成果

• [雑誌論文] Increase in Alphaproteobacteria in association with a polychaete, Capitella sp.I, in the organically enriched sediment. (2011)
  • 著者名/発表者名: Tadao Kunihiro, Hiroyuki Takasu, Tomoaki Miyazaki, Yuuta Uramoto, Kyoko Kinoshita, Supaporn Yodnarasri, Daigo Hama, Minoru Wada, Kazuhiro Kogure, Kouichi Ohwada, Hiroaki Tsutsumi.
  • 雑誌名: The ISME Journal (Nature Publishing Group). (accepted) ページ: DOI:10.1038/ismej.2011.57
  • 査読あり
• [学会発表] Bioremediation experiment in fish farm sediments with artificially cultured colonies of a deposit-feeding polychaete, Capitella sp. (2010)
  • 著者名/発表者名: Tadao Kunihiro, Hiroaki Tsutsumi, Koji Omori
  • 学会等名: International Symposium on Modeling and Analysis of Marine Environmental Problems (MAMEP 2010).P.74
  • 発表場所: Matsuyama, Japan
  • 年月日: 20100900
• [学会発表] 魚類養殖場由来の有機物が与える海底の微生物群集への影響 (2010)
  • 著者名/発表者名: 國弘忠生、大森浩二、伊藤克敏、堤裕昭
  • 学会等名: 日本生態学会第57回全国大会.P.322
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20100300
• [学会発表] 魚類養殖場周辺海域の堆積有機物と微生物群集の関係 (2009)
  • 著者名/発表者名: 國弘忠生、堤裕昭、伊藤克敏、大森浩二
  • 学会等名: 第25回日本微生物生態学会.p.54
  • 発表場所: 東広島
  • 年月日: 20091100