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2009 年度 実績報告書

バイオナノ粒子を応用した膜応力制御MEMS型空間光変調器の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21710128
研究機関豊田工業大学

研究代表者

熊谷 慎也  豊田工業大学, 工学部, 准教授 (70333888)

キーワードマイクロ・ナノデバイス / マイクロマシン / ナノバイオ
研究概要

本研究ではバイオナノ粒子を用いた金属誘起横方向結晶成長(Metal Induced Lateral Crystallization:MILC)によって、MEMS構造材料として使われているシリコン薄膜の応力状態を制御し、高性能MEMSデバイスの実現を目指す。
従来、膜応力制御の手法として、アモルファスシリコン薄膜が結晶化する際の体積収縮に基づく結晶化誘起応力が利用されてきた。しかしながら、ただアニールするだけでは処理時に結晶成長核がランダムに発生するため、結晶粒径サイズは1μm程度に限られていた。この結晶化の過程を制御して結晶粒径を拡大すれば、応力値も大きくなると考えられ、MEMSデバイスの動作特性が大きく向上することが期待される。
平成21年度は、バイオ分子を用いて合成されたNiナノ粒子の触媒能を利用して結晶粒径を拡大し、応力増大を目指した。アニール処理温度800℃のMILCによって、ポリシリコン薄膜の結晶粒径は20-30μmにまで拡大した。Niナノ粒子を吸着させずにアニールを行ったサンプルでは結晶粒径が1μm以下の状態であり、MILCによって結晶粒径が格段に大きくなることが明らかになった。またこのMILC処理によって、結晶化誘起応力が90MPaから200MPaへと増大した。得られた結晶化誘起応力値は、しかしながら、論文報告値(800MPa,600℃付近でのアニール処理時)に比較して小さい。今後、応力値の更なる増大を目指して、アニール処理条件等の検討を進めていく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Niフェリチンを用いた金属誘起横方向結晶成長によるSi薄膜内応力の増強2010

    • 著者名/発表者名
      宮地修輔, 熊谷慎也, 山下一郎, 浦岡行治, 佐々木実
    • 学会等名
      第57回応用物理学関係連合講演会
    • 発表場所
      東海大学湘南キャンパス
    • 年月日
      2010-03-20
  • [学会発表] Metal-Induced Lateral Crystallization using Ni Nanoparticles for Increasing Tensile Stress in Si Thin Film(招待講演)2010

    • 著者名/発表者名
      熊谷慎也
    • 学会等名
      The Second International Symposium of Experiment-Integrated Computational Chemistry on Multiscale Fluidics(ECCMF2)
    • 発表場所
      Sendai, Japan
    • 年月日
      2010-02-23

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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