研究概要 |
本研究は,レヴィ過程や安定過程に代表される,より現実的な状況のモデル化が可能な確率過程の想定の下,効率的な準モンテカルロ法をはじめとする新しい計算ファイナンス技術を開発・実装し,それを実際の金融諸問題に適用することを目的していた. 本年度は,2件の国際学会(IME2011,APRIA2011)での報告を行ったほか,多次元レヴィ過程の下での準モンテカルロの効率的手法についての論文"Dimension Reduction for Plicing Options under Multidimensional Levy Processes"として投稿,準モンテカルロ法を用いたアメリカンオプションのシミュレーション手法の有効性に関する論文は,"Comparison of low discrepancy meshmethods for pricing American options under a Levy process"として投稿した.また,関連する論文として,「Time-changed Levy過程の下でのアメリカンオプションの評価」の研究も行い,投稿している. 一方,非連続性を考慮した手法であるOrthogonal Transformationと実質次元減少を目的とした手法Linear Transformationを統合した研究に関しては,Integlated quasi-Monte Carlo methods with dimension reduction and discontinuity realignmentとして論文を完成させ,投稿を行った.さらに,従来と異なる乱数生成法としてseriesrepresentationに着目し,その効率的な実装方法についての研究として,Numerical Inverse Levy Measule Method for Infinte Shot Noise Series Representationも現在査読中である.また,ベイズ推定を用いたレヴィ過程のパラメータ推定の問題を扱った論文,Option Pricing : The Bayesian Approach With The NIG Levy Processも査読結果待ちである.
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