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2009 年度 実績報告書

廃止ローカル線橋梁群を利用したスマートセンサーによる構造健全度診断技術の実証実験

研究課題

研究課題/領域番号 21710166
研究機関北見工業大学

研究代表者

宮森 保紀  北見工業大学, 工学部, 准教授 (00363383)

キーワードセンシング社会基盤 / スマートセンサー / 構造健全度診断 / ヘルスモニタリング / 振動測定技術
研究概要

橋梁の損傷・劣化の程度や位置をセンサーで計測したデータから同定する構造健全度診断技術を開発した。特に実構造物で実証実験が可能な「テストベッド」を鉄道廃線に残存する橋梁を利用して構築した。
この構造健全度診断技術は、センサーと小型高精度加振器を組み合わせたもので、センサーには半導体基板上にマイクロプロセッサ、MEMS型加速度センサー、無線通信回路とアンテナなどを配置したスマートセンサーを用い、小型高精度加振器は圧電素子を特殊なホルダーで固定するものである。これによって任意の加振周波数で橋梁部材を加振しながら、その動的応答加速度を収録する。収録した応答加速度のパワースペクトルからオペレーショナルモードシェイプに相当する係数をマトリクス形式で算出し、その変化率を損傷指数として取り出す。
テストベッドは廃線となった鉄道の橋梁が12橋あり、通常では許可されない橋梁を損傷させながらデータの変化を観察することが可能になった。また、観測小屋に電源とインターネット接続を備え、カメラとインターネット電話システムで遠隔での実験状況の確認ができる。
なお、本研究においては当該年度中に近郊の道路切り替え工事に伴う大規模な道路橋の撤去工事が行われた。これに応じて実橋梁の振動測定実験を実施した。この実験により、スマートセンサーの実環境での運用では、自律型の電力供給設備が必要であることや取得した大量の測定データを合理的に管理することの必要性が認識されたため、次年度に向けて技術開発を行うこととした。
また、研究の過程で得られた、廃線橋梁について土木史上の考察を行い、この結果についても学術論文として講評した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] ふるさと銀河線(旧池北線)における鋼橋群について2009

    • 著者名/発表者名
      宮森保紀、白川龍生、山崎智之、大西弘芳、三上修一、大島俊之
    • 雑誌名

      土木史研究論文集

      巻: 28 ページ: 13-21

    • 査読あり
  • [学会発表] 常時微動計測による曲線鋼鈑桁橋の固有振動特性同定に関する一考察2010

    • 著者名/発表者名
      湯村美紀
    • 学会等名
      土木学会北海道支部平成21年度年次技術発表会
    • 発表場所
      札幌市
    • 年月日
      20100200
  • [学会発表] 廃止されたふるさと銀河線(旧池北線)におけるデッグガーダー橋の特徴2009

    • 著者名/発表者名
      宮森保紀
    • 学会等名
      土木学会第64回年次学術講演会
    • 発表場所
      福岡市
    • 年月日
      20090900
  • [備考] webページのURL

    • URL

      http://mobile.civil.kitami-it.ac.jp/galaxyline/

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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