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2011 年度 実績報告書

音声の大局的な分類を用いた法科学的話者認識

研究課題

研究課題/領域番号 21710174
研究機関科学警察研究所

研究代表者

蒔苗 久則  科学警察研究所, 法科学第四部, 主任研究官 (20415441)

キーワード話者認識 / 法科学 / 個人認証 / 音声分類 / クラスタリング
研究概要

本研究では、話者認識技術の法科学的応用に際し、冤罪に直結するため避けなければならない詐称者受理による認識誤りを低減することを目的とした話者認識手法の提案を目指す。提案手法は、血液型による分類のように音声を大局的に分類可能であれば、同一の分類に属した場合、同一人か別人かの判定は困難となるもの、異なる分類に属した場合、別人の判定は容易となることを利用する。
法科学的な応用を考えた場合、電話音声など低品質な音声データを対象とする必要がある。そのため音声の分類に用いる音響特徴量には耐雑音性に優れ、分類の基盤となる音声の生成から聴取に至る一連の過程を統一的に考察可能なフォルマントに注目した。フォルマントの抽出はarx分析によりおこない、抽出の対象とした音声データは我々が構築したデータベースに収録されている18~79歳の男性313名と女性319名が発話した5母音である。さらに、低音質な音声データであっても安定したフォルマント抽出を可能とするため、耐雑音性に優れた人間の聴覚機構を参考としたフォルマント抽出手法の提案を行った。提案した手法では、フォルマント抽出をケプストラムパラメータの線型結合、もしくは非線形結合から行う。その結果、フォルマントの高精度な抽出には、非線形性が有効であることが明らかとなった。さらに抽出したフォルマントを用いた音声の分類能力についての検討を進めている。なお、本研究で整備を行った音声データベースに関し、論文を投稿し受理された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] ケプストラム係数を用いた母音のフォルマント分析2012

    • 著者名/発表者名
      伊藤仁、蒔苗久則
    • 学会等名
      日本音響学会
    • 発表場所
      神奈川大学横浜キャンパス(神奈川県)
    • 年月日
      2012-03-15
  • [学会発表] 適応処理やSS法を用いた非定常雑音の明瞭化処理手法の検討2011

    • 著者名/発表者名
      蒔苗久則、鎌田敏明、長内龍
    • 学会等名
      日本法科学技術学会
    • 発表場所
      ホテルフロラシオン青山(東京都)
    • 年月日
      2011-11-18

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公開日: 2013-06-26  

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