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2010 年度 実績報告書

人工改変地形と地震動強さ・地震被害の関連性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21710177
研究機関千葉大学

研究代表者

丸山 喜久  千葉大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (70397024)

キーワード人工改変地形 / 埋設管被害率 / DSM/DEM / 旧地形 / 地震動強さ
研究概要

前年度に引き続き,2007年7月に発生した新潟県中越沖地震によって被害を受けた柏崎市を対象として,地震前後の数値表層モデル(DSM)を作成し地震被害と関連づけて分析を行った.地震前のDSMと地震後のDSMの差分をとると,標高が小さくなっているところと建物被害の場所が対応することから,本研究で構築したDSMの精度については検証できたものと考えている.
新潟県中越沖地震のみでは,人工改変地形と埋設管の被害について定量的な評価を行うことが難しかったため,1995年兵庫県南部地震の際の兵庫県西宮市についても検討対象地域として追加した.西宮市に関しては,昭和36年に撮影された空中写真を用いて作成した数値標高モデル(DEM)と明治44年に作成された地形図から等高線を読み取り作成したDEMの2つを旧地形として用いた.また埋設管の被害としては,上水道管の被害を分析対象とした.その結果,西宮市の水道管被害は,液状化が主要因となっている地域を除くと,切土や盛土などの造成が行われている地域に被害が生じていることが明らかとなった.
人工改変地における水道管被害を250mメッシュ単位の被害率として整理し,メッシュごとの人工改変状況と被害率の関係を評価した.メッシュごとの人工改変の程度を表す指標値として,盛土表面積,盛土境界長,切盛地形の割合などを採用し,水道管被害率との相関性を分析した.いずれの指標値も水道管被害率と正の相関を示し,水道管路被害が小さかった地域は切土,盛土があまり造成されていない地域であることは説明できた.
以上の検討を踏まえると,切土,盛土などの人工改変地形は水道管の被害に影響を及ぼしていることは明らかとなった.しかしながら,切土高さや盛土高さなどをパラメータとした説明力の高い被害予測式の構築は困難であった.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Damage assessment of buried pipes due to the 2007 Niigata Chuetsu-oki earthquake in Japan2011

    • 著者名/発表者名
      Y.Maruyama, K.Kimishima, F.Yamazaki
    • 雑誌名

      Journal of Earthquake and Tsunami

      巻: 5 ページ: 57-70

    • 査読あり
  • [雑誌論文] デジタル空中写真測量に基づく新潟県中越沖地震における建物倒壊の把握2010

    • 著者名/発表者名
      田代啓, 丸山喜久, 山崎文雄
    • 雑誌名

      地域安全学会論文集

      巻: 13 ページ: 379-386

    • 査読あり
  • [学会発表] Use of digital surface model constructed from digital aerial images to detect collapsed buildings during earthquake2011

    • 著者名/発表者名
      Y.Maruyama, A.Tashiro, F.Yamazaki
    • 学会等名
      The Twelfth East Asia-Pacific Conference on Structural Engineering and Construction
    • 発表場所
      香港
    • 年月日
      20110100
  • [備考]

    • URL

      http://ares.tu.chiba-u.jp/marulab/index.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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