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2009 年度 実績報告書

3次元GISを用いた屋上緑化計画と雨水流出遅延効果の評価

研究課題

研究課題/領域番号 21710187
研究機関明治大学

研究代表者

菊池 佐智子  明治大学, 研究・知財戦略機構, 研究員 (50409471)

キーワード自然災害 / 防災 / 環境政策 / 都市計画・建築計画 / 地理情報システム
研究概要

屋上緑化資材メーカ、施工メーカへの市場調査から、屋上緑化パネルの雨水貯留特性の把握には、緑化パネルを構成する層(貯排水層、土壌層、植栽層)別の貯留特性を把握する必要が示された。2009年度は、灌水頻度を減らし、天水のみで植物生育を可能とするために開発された、貯排水層がどの程度、雨水を貯留できるのかを明らかにする実験を行った。
供試材には、厚さと表裏面の凹凸構造の異なる発泡スチロール製ボード5種を準備した。想定する降雨イベントは、雨水流出の対策を講ずる「局所的集中豪雨」に対応させるため、東京都の過去の水害記録を分析し、使用する人工降雨装置(大起理化、DIK-6000)の設定限界値である時間150mmを連続1時間的化することとした。これまで、流量は、メスシリンダーを用いて、設定した時間ごとに手動で計測していたため、降雨開始直後および降雨停止後の流出状況を詳細に把握することが難しかった。そこで、本実験では、降雨イベントの有無に関係なく、パネルからの流出を連続的に測定できる流量計(KEYENCE、FD-M5AT)を導入した。流量は、1/10秒刻みで計測し、データロガ(KEYENCE、TR-V500)に保存した。実験は、1日4回(午前0時、6時、午後0時、午後6時)とし、1週間ごとにデータロガに保存されたデータを回収し、それぞれ1分間の平均流量に換算し、流出ハイドログラフ、累積ハイドログラフの作成と合理式への代入から、流出遅延時間および流出係数を算出した。その結果、5種の貯排水ボードの流出遅延時間は4分(2種)、5分(3種)、流出係数は大きいほうから、0.98、0.97、0.91、0.79、0.63となった。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] 実降雨パターンと浸水被害の分析の基づく屋上緑化適地の評価に関する研究2009

    • 著者名/発表者名
      菊池佐智子、輿水肇
    • 雑誌名

      ランドスケープ研究

      巻: 72 ページ: 871-874

    • 査読あり
  • [学会発表] 実降雨パターンを用いた屋上緑化の雨水貯留、浸透特性評価-雨水貯留浸透施設の新設が困難な浸水常襲地区をケーススタディに-2009

    • 著者名/発表者名
      菊池佐智子、西尾直也、輿水肇
    • 学会等名
      全国共同利用研究発表大会
    • 発表場所
      東京大学(千葉)
    • 年月日
      2009-11-12
  • [学会発表] 建物特性に着日した浸水常襲地区における屋上緑化の雨水貯留・流出遅延効果の試算2009

    • 著者名/発表者名
      菊池佐智子、輿水肇
    • 学会等名
      日本建築学会大会
    • 発表場所
      東北学院大学(宮城)
    • 年月日
      2009-08-28
  • [学会発表] Storm Water Measures Using Rooftop Greening2009

    • 著者名/発表者名
      KIKUCHI S, KOSHIMIZU H
    • 学会等名
      ESRI International User Conference 2009
    • 発表場所
      San Diego(US)
    • 年月日
      2009-07-15
  • [学会発表] 屋上緑化の雨水貯留・流出遅延効果の試算に基づく都市型水害対策の検討2009

    • 著者名/発表者名
      菊池佐智子、輿水肇
    • 学会等名
      第5回GISコミュニティフォーラム
    • 発表場所
      東京ミッドタウン(東京)
    • 年月日
      2009-06-04
  • [学会発表] 実降雨パターンと浸水被害の分析に基づく屋上緑化適地の評価に関する研究2009

    • 著者名/発表者名
      菊池佐智子、輿水肇
    • 学会等名
      平成21年度日本造園学会全国大会研究発表
    • 発表場所
      明治大学(東京)
    • 年月日
      2009-05-24
  • [学会発表] 浸水被害常襲地区における雨水流出遅延効果を期待した屋上緑化の検討2009

    • 著者名/発表者名
      菊池佐智子、輿水肇
    • 学会等名
      2009年度都市計画ポスターセッション
    • 発表場所
      東京大学(東京)
    • 年月日
      2009-05-15

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公開日: 2012-07-19  

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