研究課題
コヒーシンのサブユニッSMC3はアセチル化され、このアセチル化修飾がコヒージョン形成に必須である。今回、アセチル化酵素としてESCO1とESCO2両因子がともに働くこと、さらに恒常的にアセチル化、脱アセチル化を受け変動すること、脱アセチル化酵素としてHDAC8が働くことを見いだした。これら酵素の欠損は細胞増殖に影響を与え、遺伝子の発現プロファイルに影響を与えた。コヒーシンのアセチル化の制御は、ピストンと同様に転写制御に働く可能性を示した。また、ChIP-seq.法の技術の確立と同定できる領域効率を確認するため、ChIP-seq.により得られたコヒーシンの局在結果を以前にChIP-chip法により同定されたコヒーシンの局在領域との比較、検討を行った。その結果、ChIP-chip法により得られた領域をほとんどカバーすることができ、同時に、DNAチップでは検出できない領域にも局在が観察された。同時に、ChIP-seq法によりアセチル化されているコヒーシンの領域も同定した。次に、少ない細胞数で行えるChIP-seq法の確立を目指した。マウス胎児からの取り出した組織や細胞を扱う場合、集めることのできる細胞数は、培養細胞に比べ少ない。そこで、少ない細胞数においても効率よく行えるChIP法、またそれにより得られた少ないDNAの増幅法の検討を行った。特に固定条件、断片化法やバッファー条件の変更等でChIP法の改善を行った。確立したっs方法と効率よく細胞を同調培養することを組み合わせることでコヒーシンの結合領域が同定できる。
すべて 2009
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)
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