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2009 年度 実績報告書

核マトリクス付着領域予測プログラムMARcode法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21710197
研究機関岡山大学

研究代表者

宮地 まり  岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (50349255)

キーワード核内高次構造 / DM結合タンパク質 / RNA結合タンパク質
研究概要

核マトリックスに結合するDNA配列に内在すると考えられるコード(MARcode)は、核マトリックス画分に含まれる複数の蛋白質の協同的DNA結合活性によって規定される。本研究は、核マトリックスタンパク質の1つであるSP120/hnRNP U/SAF-Aに着目し、そのDNA結合様式を調べることにより、MARcode解明の手がかりを得ることを目的とする。SP120は、N末端にSAF-boxとよばれるAT-richな核マトリックス付着領域(MAR) DNAに結合する領域、C末端にRGG-boxとよばれるRNAや一本鎖DNAに結合する領域を有することが報告されている。SP120のDNA結合様式を調べるため、DNA-タンパク質の結合を試験管内反応系とラット小脳神経細胞の初代培養系を用いて解析を行った。試験管内反応系としては、pull-down assayおよびEMSAを用いた。SP120変異体を組換え体タンパク質として調製し、モデルMARとしてショウジョウバエのMARであるFtzを用いた。MAR特異的結合には、SAF-boxだけでなくRGG-boxも必要なこと、これらの領域を含む、全体の1/3の領域で十分なことを示した。次に、細胞内で実際にSP120と相互作用するDNAを同定するため、SP120特異的抗体を用いたChIPを行った。精製されたDNA断片の網羅的配列決定を行い,現在その配列解析を行っている。我々は、SP120と相互作用するタンパク質としてDNAトポイソメラーゼII(topo II)βを同定した。topo IIβの標的配列ライブラリーを作成し、ライブラリーに含まれるDNAとSP120との試験管内相互作用を調べた結果、topo IIの標的配列として同定されたほぼすべてのDNAとSP120は特異的に結合した。以上の結果から、SP120は、topo IIβと複合体を形成することにより、topo IIβを標的DNA上にtargetさせる可能性が示唆された。今後、得られたSP120結合配列の検証と解析を行い、SP120によって規定されるMAR DNAに共通する要素の抽出を行う予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] DNAトポイソメラーゼIIβによる神経関連遺伝子の発現制御2009

    • 著者名/発表者名
      筒井研
    • 雑誌名

      蛋白質核酸酵素 54

      ページ: 1333 1343

  • [学会発表] 核マトリックスタンパク質SP120/SAF-A/hnRNP UのDNA認識機講2009

    • 著者名/発表者名
      宮地まり
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 発表場所
      神奈川県横浜市
    • 年月日
      2009-12-11
  • [学会発表] トポIIβによる神経関連遺伝子の発現制御におけるSP120/hnRNPU/SAF-Aの役割2009

    • 著者名/発表者名
      山口(宮地)まり
    • 学会等名
      核ダイナミクス研究会
    • 発表場所
      静岡県伊豆市
    • 年月日
      2009-06-19

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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