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2010 年度 実績報告書

昆虫寄生糸状菌を中心とした微生物からの自然免疫制御物質の探索と創製

研究課題

研究課題/領域番号 21710215
研究機関東北大学

研究代表者

菊地 晴久  東北大学, 大学院・薬学研究科, 准教授 (90302166)

キーワード天然物有機化学 / 自然免疫 / 二次代謝産物 / 生物活性物質 / ケミカルバイオロジー
研究概要

1.天然資源からの自然免疫制御物質の探索
独自に構築した自然免疫の活性化を検出するための評価系を用いて,様々な天然資源についてスクリーニングを行った.その結果,自然免疫抑制物質としてpseurotin A,diheteropeptinおよびconcanamycin Bを得た.また,強力なβ-ガラクトシダーゼ選択的阻害作用を有する新規化合物galactoxiraneも合わせて得られた.
2.単離した化合物を基盤とした活性誘導体の創製
昨年度までの研究で,自然免疫増強物質gonytolideAはそのビアリール構造が活性発現に必須であり,「γ-ラクトン部位は不要であることが明らかとなっていた.この知見をもとに,簡便な方法で合成可能な,構造を単純化した誘導体の創製をおこなった.その結果,ビス(メトキシカルボニルプロピル)基またはビス(アセトキシエチル)基を側鎖部分に有するgonytolide誘導体が,gonytolide Aとほぼ同等の自然免疫増強作用を示すことが明らかとなった.また,側鎖末端に酸素官能基をもたない誘導体は全く活性を示さなかった.一方,自然免疫抑制作用を示す環状デプシペプチドaspergillicin Eについても,そのペプチド鎖の合成法を確立した.
3.活性化合物の自然免疫制御機構の解明
自然免疫抑制物質celastramycin Aについて,昨年度までの研究で得られた構造活性相関の知見を基盤として,その活性に大きな影響を与えないと考えられるアルキル側鎖末端にアミノ基を導入し,さらにビオチンを結合させた誘導体を合成した.この誘導体は,celastramycin Aの約100分の1の自然免疫抑制作用を維持していた.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Synthesis and Innate Immunosuppressive Effect of 1,2-Cyclopentanediol Derivatives2011

    • 著者名/発表者名
      Haruhisa Kikuchi
    • 雑誌名

      European Journal of Medicinal Chemistry

      巻: 46 ページ: 1263-1273

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Novel Prenylated and Geranylated Aromatic Compounds Isolated from Polysphondylium Cellular Slime Molds2010

    • 著者名/発表者名
      Haruhisa Kikuchi
    • 雑誌名

      Tetrahedron

      巻: 66 ページ: 6000-6007

    • 査読あり
  • [学会発表] 自然界からの感染症治療薬2010

    • 著者名/発表者名
      菊地晴久
    • 学会等名
      第9回東北国際保健研究会
    • 発表場所
      仙台市
    • 年月日
      2010-05-30

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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