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2009 年度 実績報告書

S-アデノシルメチオニンを酸化剤とする特異ラジカルSAM酵素の探索と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 21710224
研究機関東京工業大学

研究代表者

工藤 史貴  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (00361783)

キーワードラジカルSAMタンパク質 / 二次代謝遺伝子クラスター / ネオマイシン / ラジカルSAM異性化酵素 / 放線菌 / トブラマイシン / デオキシ化酵素 / ゲンタミシン
研究概要

本研究課題は、二次代謝生合成遺伝子クラスターにコードされる機能未知のラジカルSAM酵素の機能解析を通じて、多種多様な化学構造を有する生理活性天然物の生合成的知見を得ることを目的としている。
まず、アミノグリコシド抗生物質ネオマイシン生合成遺伝子クラスターにコードされるラジカルSAM酵素NeoH(NeoN)の機能解析を行った。予想されたNeoH(NeoN)の基質であるネオマイシンCは入手不可能であったので、リボスタマイシンから酵素的に大量に調製した。次に、グローブボックス中で再構成した組換え酵素を用いて酵素反応を検討した結果、期待した異性化反応を検出することに成功した。SAM非存在下では反応の進行が観測されなかったことから、新規ラジカル機構による異性化反応機構が示唆された。
ゲンタミシン生合成遺伝子クラスターにコードされるラジカルSAM酵素の機能解析に関しても、基質の調製から研究を開始する必要があった。そこで、基質の生合成に必要な生合成酵素遺伝子をクローニングし、大腸菌での発現検討を行っている。
トブラマイシン生合成におけるデオキシ化反応も、機能未知ラジカルSAM酵素により触媒されると推定することが出来たので、その機能解析を進めるべき酵素の発現検討を行っている。
また、微生物が有すると期待したラジカルSAM酵素遺伝子含有二次代謝生合成遺伝子クラスターを、特異的なアミノ酸配列を基に設計したプライマーを用いてPCRによりスクリーニングした。その結果、現在までに二つの微生物中にラジカルSAM酵素遺伝子が含まれていることを確認した。来年度は、これら二つの遺伝子クラスターをクローニングし、さらに異種放線菌にて発現させて、二次代謝産物の構造と遺伝子クラスターの対応付けを行う。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Biosynthetic genes for aminoglycoside antibiotics2009

    • 著者名/発表者名
      F.Kudo, T.Eguchi
    • 雑誌名

      Journal of Antibiotics 62

      ページ: 471-481

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Enzymatic Preparation of Neomycin C from Ribostamycin2009

    • 著者名/発表者名
      F.Kudo, T.Kawashima, K.Yokoyama, T.Eguchi
    • 雑誌名

      Journal of Antibiotics 62

      ページ: 643-646

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Enzymatic activity of a glycosyltransferase KanM2 encoded in the kanamycin biosynthetic gene cluster2009

    • 著者名/発表者名
      F.Kudo, H.Sucipto, T.Eguchi
    • 雑誌名

      Journal of Antibiotics 62

      ページ: 707-710

    • 査読あり
  • [学会発表] アミノ配糖体抗生物質ネオマイシンCの全生合成の解明2009

    • 著者名/発表者名
      工藤史貴、横山健一、木下俊佑、山本恭士、藤井拓也、天貝啓太、川島大輝、江口正
    • 学会等名
      第51回天然有機化合物討論会
    • 発表場所
      名古屋市公会堂
    • 年月日
      2009-10-07
  • [備考]

    • URL

      http://www.cms.titech.ac.jp/~eguchi/

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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