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2009 年度 実績報告書

ランダムライブラリより見出した活性ペプチドを分子プローブとした植物免疫機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21710226
研究機関京都大学

研究代表者

宮下 正弘  京都大学, 農学研究科, 助教 (80324664)

キーワードペプチド / 植物免疫 / 受容体 / マレイミド基 / ヨウ素化
研究概要

植物は病原体から身を守る独自の免疫システムを有している。この免疫システムは病原体由来の物質(エリシター)を認識することにより誘導されるが、人為的にエリシター様活性物質を処理することによって、植物に病害抵抗性を付与することが可能である。本研究では、ランダムペプチドライブラリのスクリーニングにより見出した、6残基からなる植物免疫活性化ペプチド(PIP-1)の詳細な免疫誘導機構の解明、ならびに受容体の同定に向けた標識体の設計・合成を行った。
まず、PIP-1の作用が細胞膜上の受容体を介して引き起こされているかどうかについて検討した。PIP-1のすべての残基をD体アミノ酸で置換した鏡像類縁体を合成し、その活性を測定したところ、得られた類縁体には活性が認められなかった。この結果からPIP-1の活性は、抗菌性ペプチドで見られるような細胞膜への物理的作用によるものではなく、キラリティーを認識するタンパク質受容体を介したものであることが示唆された。次に、受容体を検出・同定するための放射性ラベル体の合成を想定し、このペプチドへのヨウ素導入を検討した。N末端のTyr残基にヨウ素を導入したところ、活性が著しく低下したため、この位置への導入は難しいことが明らかとなった、そこで、活性に影響のないC末端のHis残基をCysに置換し、側鎖チオール基とマレイミド基との反応を利用して、間接的なヨウ素化を試みた。その結果、Cys置換体は高活性を保持し、ヨウ素化フェニルマレイミドの導入後も活性は変化しなかったことから、本類縁体は放射性ラベル体として使用できることが分かった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 新規エリシターペプチドの植物における防御応答誘導機構2010

    • 著者名/発表者名
      小野友慈, 菰田依里子, 宮下正弘, 宮川恒
    • 学会等名
      日本農薬学会第35回大会
    • 発表場所
      北海道大学(北海道札幌市)
    • 年月日
      2010-05-30
  • [学会発表] 植物および昆虫生理活性を有するペプチド類の生物有機化学的研究2010

    • 著者名/発表者名
      宮下正弘
    • 学会等名
      日本農薬学会第35回大会
    • 発表場所
      北海道大学(北海道札幌市)
    • 年月日
      2010-05-28
  • [学会発表] 新規エリシターペプチドの受容体探索にむけたラベル体の合成2010

    • 著者名/発表者名
      菰田依里子, 小野友慈, 宮下正弘, 宮川恒
    • 学会等名
      日本農芸化学会2010年度大会
    • 発表場所
      東京大学(東京都目黒区)
    • 年月日
      2010-03-28

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公開日: 2012-07-19  

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