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2009 年度 実績報告書

神経突起伸長作用を持つコンドロイチン硫酸/デルマタン硫酸糖鎖の合成と活性評価

研究課題

研究課題/領域番号 21710233
研究機関鹿児島大学

研究代表者

若尾 雅広  鹿児島大学, 理工学研究科(工学系), 助教 (20404535)

キーワード糖鎖 / 生理活性 / 有機化学 / 神経科学
研究概要

生体中で広く分布している硫酸化グリコサミノグリカンの一群であるコンドロイテン硫酸(CS)とデルマタン硫酸(DS)は、組織の形態形成をはじめ、細胞の分化・増殖、免疫応答、微生物感染などの様々な生体作用に関与している。このように多様な生体作用を持つCS/DSであるが、神経細胞においては、突起伸長の促進と阻害の相反する作用を持つことが知られており、非常に興味深い特徴を持つ糖鎖である。近年、神経突起伸長作用には、高硫酸化領域のCS/DS部分構造に見られるCS-D(Dユニット)とDS-D(iDユニット)が重要であることが示唆されている。本研究では、CS/DS構造と機能を詳細に解析するため、DユニットとiDユニットを含むCS/DS系糖鎖を、これまでに開発している硫酸化糖鎖の合成手法を基盤として有機化学的に合成し、それらの生理活性を明らかにすることを目的としている。
平成21年度は、神経突起伸長作用における活性部分構造と考えられるDユニットならびにiDユニットを含む六糖体の合成を効率よく行うため、合成素子となる単糖成分の合成、共通となる二糖中間体の合成、ならびに共通二糖中間体を用いた糖鎖伸長反応について検討した。単糖成分であるガラクトサミン(GalNAc)成分はガラクトサミン塩酸塩から、グルクロン酸(GlcA)成分およびイズロン酸(IdoA)成分はグルコースから誘導することができた。GlcA-GalNAc配列を有する二糖共通中間体の合成は、GlcA成分とGalNAc成分から簡単に行うことができた。また、調製した二糖共通中間体を用いて糖鎖伸長反応について検討したところ、低収率であるが糖鎖伸長が行えることが分かった。今後、さらなる最適化条件を見出し、目的の六糖体に誘導する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] コンドロイチン硫酸四糖部分構造の合成研究2010

    • 著者名/発表者名
      酒見千穂
    • 学会等名
      日本化学会第90春季年会
    • 発表場所
      近畿大学 本部キャンパス
    • 年月日
      2010-03-26
  • [学会発表] コンドロイチン硫酸部分二糖構造ライブラリーの構築とシュガーチップへの応用2009

    • 著者名/発表者名
      若尾雅広
    • 学会等名
      日本糖質学会年会
    • 発表場所
      飛騨・高山コンベンションセンター
    • 年月日
      2009-09-09

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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