わが国に広く分布するツツジ属植物と菌根共生するOidiodendron属菌の種多様性の実態を明らかにした。局所スケールと地理的スケールの分布調査に加え、塩基配列に基づく分子系統解析、培養菌株を用いた生理生態学的実験を行った。その結果、わが国には未記載種14種を含む22種が分布し、いずれの種も菌根形成能力を有することが分かった。 Oidiodendron maiusは気候帯によらず広く分布していた。本種と近縁な未記載種が相次いで発見されたことから、本種はツツジ属植物の多様化と共にアジア地域で分化した可能性がある。
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