平成24年4月21日~23日に中国湖南省長沙市で開催された国際≪尚書≫学会第1回学術研討会に出席し、「東漢時期≪尚書≫的習得與傳授」という口頭発表をおこなった。その直後、4月24日~26日の期間、復旦大学出土文献與古文字研究中心で資料閲覧と廣瀬薫雄副研究員との意見交換をおこない、上海博物館の展示物(出土資料)を参観する機会を得た。その後、平成24年7月21日に流通経済大学新松戸キャンパスで開催された中国出土資料学会平成24年度第1回例会で、「後漢時代における顔回像」という口頭発表をおこなった。さらに、書評論文「間嶋潤一著『鄭玄と『周禮』―周の太平国家の構想―』」(『新しい漢字漢文教育』第54号、全国漢文教育学会、2012年5月)、論文「経学の『易』から玄学の『易』へ」(『林田愼之助博士傘寿記念 三国志論集』、三国志学会、2012年10月)、書評論文「大久保隆郎著『王充思想の諸相』」(『成城大学 共通教育論集』第5号、成城大学共通教育研究センター、2013年3月)という3篇の論文を発表した。これらはいずれも本研究の成果として形に表れたものである。そして、平成25年3月には、本研究の4年間の研究成果報告書として『後漢経学の基礎的研究』を刊行した。 このほか、平成24年10月6日・7日に大阪市立大学杉本キャンパスで開催された日本中国学会第64回大会に、平成24年12月8日に成城大学で開催された中国出土資料学会平成24年度第2回例会に、平成25年3月16日に慶應義塾大学三田キャンパスで開催された中国出土資料学会平成24年度大会に、それぞれ出席して、発表者や他の出席者たちと、後漢経学に関する意見交換をおこなう機会を得ることができた。 研究室では、学生アルバイトを1名を雇い、本研究の研究費でそろえた情報機器を用いて後漢経学に関する資料の整理を進め、研究のための基盤構築につとめた。
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