研究概要 |
1~2 年目のサルコリに関する資料の状況、3年目の調査の結果のまとめとして、アドルフォ・サルコリ(1867-1911)の海外での演奏活動を中心に調査、まとめた。(直江学美『アドルフォ・サルコリの演奏活動についてー海外を中心にー』「金沢星稜大学人間科学研究第6巻第1号」pp29-34, 2012.9) これまで日本で確認できた、サルコリの海外での演奏活動は多くはなく、サルコリ来日以前の情報や内容は非常に限られていた。また、手がかりとなるものも、弟子が行った演奏会のパンフレットであるが、現在では内容の検証は日本では資料の消失によりほとんどできなかった。よって、海外を中心としたサルコリの演奏活動をある程度まとめられたことは今後の研究の一つの足がかりとなるといえる。 また、平成25年2月18日(月)にシンポジウムを行い、広く一般にも研究内容の報告を行った。シンポジウムでは、学術、演奏の立場からの幅の広い意見交換がなされた。(「アドルフォ・サルコリからみた日本の音楽界ー明治から昭和初期を中心にー」パネリスト:藪西正道(声楽家)、渡辺裕(東京大学大学院教授)、司会:安藤常光(金沢大学准教授)、研究報告者:直江学美)
|