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2010 年度 実績報告書

昭和戦前期における日本文学英訳出版に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21720067
研究機関信州大学

研究代表者

山本 亮介  信州大学, 教育学部, 准教授 (00339649)

キーワード翻訳 / 出版メディア / 国際文化交流
研究概要

本研究は、昭和戦前・戦中期における日本文学の英訳出版を取り上げ、現在へと続く〈国際文化交流〉の起源の一端を明らかにしようとするものである。具体的には、当時数多くの英語刊行物を送り出した書肆「北星堂」について、出版活動の実態を解明し、その同時代的位置づけを試みる。
本年度はまず、これまでに調査、収集した「北星堂」の昭和戦前・戦中期刊行物をもとに、その出版活動の総体的特徴について検討・分析した。またその際、未収集の刊行資料を適宜補完した。そして、文学作品の翻訳出版に焦点を当て、同時代資料と合わせてその刊行経緯を探るとともに、「北星堂」出版活動におけるその位置づけ、および戦前期の対外文学紹介における意義を検証した。
なかでも、Glenn W.Shawによる一連の翻訳刊行物(倉田百三'The Priest and his disciples',1922/菊池寛'Tojuro's love and four other plays',1925/二葉亭四迷'Mediocrity',1927/芥川龍之介'Teles grotesque and curious',1930/山本有三'Three plays',1935)を取り上げ、その作品選定と序文の内容から、対外文学紹介に関する意識の変遷をたどった。さらに、戦中期にかけて刊行された日本人翻訳者による英訳作品(谷崎潤一郎'Ashikari ; and, the Story of Shunkin'(沖田一他訳),1936/夏目漱石'Kokoro'(佐藤いね子訳),1941/井伏鱒二'John Manjiro'(金子尚一訳),1941/芥川龍之介'The three treasures and other stories for children'(佐々木高政訳),1944)を分析し、「北星堂」による日本文化紹介の帰結、意義を確認した。

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公開日: 2012-07-19  

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