研究概要 |
今年、近代詩に対して古典文学の影響という研究を続け、論文執筆と学会発表を行った。 2010年8月に英国へ出張し、シェフィールド大学とサルフォード大学とケンブリッジ大学で研究打ち合わせをした。その結果、研究プロジェクトに関して様々な助言をいただき、研究者ネットワークも広げた。シェフィールド大学の図書館で資料収集も行った。 平成22年度に4つの学会発表をした(フィンランド、英国、米国、ニュージーランド)。発表の内容は主に英国とアイルランドの近代詩における神話の使用(特にMichael Longley, Seamus Heaney, Paul Muldoon, Ted HughesとChristopher Reidの詩)に関するものであった。すべての発表は、出席者が多く、貴重なフィードバックを受ける機会となった。さらに二つの発表を論文にし、国際的査読付き学会誌に提出した。 平成22年度に4本の論文が査読付き学会誌によってアクセプトされた:北海道大学の紀要(2本)とEnglish Studies(1本)とIrish Studies(1本)。後者はアイルランド研究の一流学会誌で2011年の秋に出版される予定である。本論文はMuldoonの詩に対してヴァージルの影響を分析したものである。さらに、2011年2月に近代詩と牧歌的哀歌(the pastoral elegy)をテーマにした本の契約を調印した。この本は古典モデルの継続的影響を分析し、近代詩人がどうやって古典的構成を進化させたかを考慮するものである。原稿の締め切りは2011年9月で、執筆は順調に進んでいる。 最後に今年Paul Muldoonの詩における古典的モチーフの影響に関する論文を書く予定である。二つの国際学会発表も予定されている。
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