多文化主義と暴力-現代英国における文化翻訳と身体の可傷性について

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21720089
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 英米・英語圏文学
• 研究機関: 筑波大学
• 研究代表者: 清水 知子 筑波大学, 人文社会系, 講師 (00334847)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2011
• キーワード: 英語圏文学 / 多文化主義 / 人種 / メディア / 暴力

研究概要

現代英国における多文化主義の可能性と限界について以下の知見を得ることができた。1)新自由主義社会においていかに移民が分断され、「国民」が再編されたか、その構造の変化について明らかにした、2)多文化主義の根底にあるリベラリズム、世俗主義の暴力性がどのように主流の見解として社会のなかで機能しているのかをメディアの表象から明らかにした、3)上記1)、2)のなかから高まった他者への不信感と監視社 ・ュ策への傾倒を考察し、現代社会におけるコミュニティの実態がどのように変化しているのかを明らかにした。

研究成果

• [雑誌論文] 攻めるミッキー、闘うモモタロウ-戦争とリアリズムをめぐる相克 (2011)
  • 著者名/発表者名: 清水知子
  • 雑誌名: New Perspective 巻: Vol.192 ページ: 33-44
  • 査読あり
• [雑誌論文] S・ジジェクと現代リベラル資本主義 (2010)
  • 著者名/発表者名: 清水知子
  • 雑誌名: POSSE 巻: Vol.8 ページ: 124-138
• [学会発表] Popular Media and Atomic Culture during the Cold War : Science and Future on Disney Imagination in U.S-Japan Relationship (2011)
  • 著者名/発表者名: SHIMIZU, TOMOKO
  • 学会等名: Inter-Asia Cultural Studies Society (IACSS)
  • 発表場所: BRAC University,(バングラデシュ)
  • 年月日: 2011-12-18
• [学会発表] The Human Condition: Japanese Resistance to and Reinvention (2011)
  • 著者名/発表者名: SHIMIZU, TOMOKO.
  • 学会等名: Association for Asian Studies
  • 発表場所: Hawaii University,(米国)
  • 年月日: 2011-04-02
• [学会発表] Reality and Dream in Satoshi Kon Legacy (2011)
  • 著者名/発表者名: SHIMIZU, TOMOKO
  • 学会等名: Arisia(招待講演)
  • 発表場所: Hyatt Regency Cambridge Hotel (米国)
  • 年月日: 2011-01-16
• [学会発表] In Between : I novel and I photo in Nobuyoshi Araki's Photo-World (2010)
  • 著者名/発表者名: SHIMIZU, TOMOKO
  • 学会等名: Association for Japanese Literary Studies
  • 発表場所: Yale University(米国)
  • 年月日: 2010-10-17
• [学会発表] Momotaro Syndrome or the Politics of War in Japanese Animation (2010)
  • 著者名/発表者名: SHIMIZU, TOMOKO
  • 学会等名: Association for Cultural Studies Crossroad 2010
  • 発表場所: 香港嶺南大学
  • 年月日: 2010-06-20
• [学会発表] 文化の冷戦とスタジオジブリの誕生 (2009)
  • 著者名/発表者名: 清水知子
  • 学会等名: 新英米文学会
  • 発表場所: 早稲田奉仕園
  • 年月日: 2009-11-21
• [図書] 「アートと公共性」『アート・検閲、そして天皇』 (2011)
  • 著者名/発表者名: 清水知子
  • 総ページ数: 245-257
  • 出版者: 社会評論社
• [図書] 「ブリジット・ジョーンズの「自由」-サッチャリズムとポスト・フォーディズムの行方」『愛と戦いのイギリス文化史 1951-2010年』 (2011)
  • 著者名/発表者名: 清水知子
  • 総ページ数: 269-283
  • 出版者: 慶應義塾大学出版会
• [図書] 「国民と社会の再編をめぐる相克-「電子移民」の台頭と「中流」階級の憂鬱」『多文化社会の<文化>を問う』 (2010)
  • 著者名/発表者名: 清水知子
  • 総ページ数: 65-95
  • 出版者: 青弓社