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2011 年度 実績報告書

ヨーロッパ・モダニズムにおける亡命ロシア文化の諸相

研究課題

研究課題/領域番号 21720111
研究機関川村学園女子大学

研究代表者

小椋 彩  川村学園女子大学, 文学部, 非常勤講師 (10438997)

キーワードロシア・東欧文学 / 比較文学 / 表象文化論
研究概要

本研究は、レーミゾフの言語・視覚芸術作品や、活動実態の分析を通して、彼の属した20世紀前半の亡命ロシア社会と、それを包含するヨーロッパ・モダニズム文化について検討するものである。最終年度にあたる平成23年度は、イギリスで行われた国際学会で日本におけるロシア・モダニズム受容について、これまでの研究者との議論を考慮に入れて発展させたものを発表した(4月)ほか、ベオグラード大学(セルビア)で招待講義を行い(4月)、議論を深めた。さらに、フランスで個人蒐集家の所蔵品調査を行い(5月)、画集として出版されているものも含めて、作品の技法・テーマを、作家の文学作品と照らして分析した。またポンピドゥー図書館にてカンディンスキイとの書簡を入手、現在分析を進めている。22年10月日本ロシア文学会の発表原稿をもとにした論文を、上記フランスでの調査結果も考慮に入れつつ仕上げ、学会誌に投稿、掲載された。また、レーミゾフをはじめとするロシア・モダニズムの日本における受容について、比較文学的観点から調査を進めつつある。なかでも、大正時代の刊行物のうち、ロシア人作家を描いたカリカチュアが掲載されたパンフレットの背景の調査から、ロシア・モダニズムの最大の移入者と目される日本のロシア研究の草分け昇曙夢の功績の他、これまでほとんど無視されてきた日本学者セルゲイ・エリセーエフの果たした役割を明らかにし、ロシアとイギリスの国際学会にて発表した。このとき亡命ロシア研究者と討議した問題点を考慮に入れ、ロシア文学研究所発行の論文集に投稿、受理されている(近刊)。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 「絵を描く作家」,アレクセイ・レーミゾフ2011

    • 著者名/発表者名
      小椋彩
    • 雑誌名

      ロシア語ロシア文学研究(日本ロシア文学会会誌)

      巻: 第43号 ページ: 1-9

    • 査読あり
  • [学会発表] トカルチュクの『逃亡派』と新しい「紀行文学」について2012

    • 著者名/発表者名
      小椋彩
    • 学会等名
      2011年度日本西スラヴ学研究発表会
    • 発表場所
      北海道大学スラブ研究センター
    • 年月日
      2012-03-15
  • [学会発表] トカルチュクと文学的虚構としての「作者」2011

    • 著者名/発表者名
      小椋彩
    • 学会等名
      第43回全米スラヴ・東欧・ユーラシア学会年次大会
    • 発表場所
      オムニ・ショアハムホテル、ワシントンDC
    • 年月日
      2011-11-19
  • [学会発表] ロシアモダニズムの移入者・昇曙夢と日本におけるレーミゾフへの関心2011

    • 著者名/発表者名
      小椋彩
    • 学会等名
      ベオグラード大学スラヴ学科招待講義
    • 発表場所
      ベオグラード大学
    • 年月日
      2011-04-06
  • [学会発表] 「日本の雑誌」と日本におけるレーミゾフ受容2011

    • 著者名/発表者名
      小椋彩
    • 学会等名
      英国スラヴ東欧研究学会年次大会
    • 発表場所
      ケンブリッジ大学
    • 年月日
      2011-04-04

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公開日: 2013-06-26  

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