アレクセイ・レーミゾフの画家としての活動実態の解明や作品分析を、その言語芸術に照らして行った。露・米・仏の3カ国、計5か所でアーカイヴ調査を実施し、未公開資料を多数含む資料の閲覧・収集・整理を進めた。美学研究者とも協力して分析を進めた結果、レーミゾフの視覚芸術のテーマやモチーフに文学との連続性が存すること、またヨーロッパの芸術潮流、とくにフランスのシュルレアリスムとの繋がりを実証的に明らかにし、論文として発表した。 また、レーミゾフをはじめとするロシア・モダニズムの日本における受容について比較文学的観点から調査し、国際学会で発表するとともに、欧米の亡命ロシア研究者と交流し、議論を深めた。
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