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2011 年度 実績報告書

ロビンゾナーデと自然科学を統合した啓蒙主義文学としての『世界周航記』研究

研究課題

研究課題/領域番号 21720117
研究機関関西大学

研究代表者

森 貴史  関西大学, 文学部, 准教授 (10318743)

キーワード探検旅行記 / 博物学 / 自然科学 / ロビンゾナーデ / 啓蒙主義文学
研究概要

平成23年度は、本研究課題となっているテーマに関する総合的な論考としての『世界周航記』論のまとめ作業をおこなう最終年度であった。
最終的にはこれまでの年度で取り組んできたゲオルク・フォルスター『世界周航記』論を単著としてドイツの出版社で無事に上梓することができた。すなわち、このテクストを、いわば当時の「自然科学と文化史のデータベース」として、その一方で同時に「文学テクスト」として分析するという両面から分析した論考である。
夏季休暇期間には、ドイツのゲッティンゲンで長期滞在し、Pauliner Kirche(Niedersachsische Staats-und Univesitatsbibliothek)で調査や資料収集をおこなった。本研究課題を遂行するための最終的な情報収集と修正、およびこの研究テーマのさらなる深化をおこなえたゆえに、次年度以降へのテーマ探求にもつながる成果を獲得できたのである。
また、フォルスターと研究交流があった同時代の解剖学者・美術理論家ペトルス・カンパーの著作『さまざまな地方と年齢の人間における容貌の自然の差異について』(通称、顔面角理論と呼ばれる)は、本研究課題と関係が深いものであるが、研究過程での精読をおこなった成果として、これも本邦初訳で出版できた。
ゲオルク・フォルスター『世界周航記』に関する研究は、ドイツ本国においても、それほど多くはないために、そのテクスト研究史に少なからず寄与できたこと、さらに副次的ではあるが、カンパーの著作の訳書もはじめて日本で出版できたことは、本研究課題の成果として一定以上の意義をもつと考えられる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 古代エジプトのキリスト教伝道者たち-コプト教の聖人をめぐって-2012

    • 著者名/発表者名
      森貴史
    • 雑誌名

      Semawy Menu

      巻: Vol.3 ページ: 31-46

  • [雑誌論文] ブラウンシュヴァイクにおけるオイレンシュピーゲルとムメの伝説-民衆本と食文化と都市の歴史をめぐって-2012

    • 著者名/発表者名
      森貴史
    • 雑誌名

      東西学術研究所創立六十周年記念論集(関西大学東西学術研究所)

      ページ: 265-280

  • [雑誌論文] 「つまづきの石」シュトルパーシュタイン ナチスの犠牲者たちの小さな記念碑2012

    • 著者名/発表者名
      森貴史
    • 雑誌名

      関西大学大学院文学研究科副専攻「EU-日本学」『EUと日本「あかねさす」国際文化交流』

      ページ: 62-92

  • [図書] カンパーの顔面角理論2012

    • 著者名/発表者名
      森貴史(訳・解説)
    • 総ページ数
      199
    • 出版者
      関西大学出版部
  • [図書] Klassifizierung der Welt : Georg Forsters Reise um die Welt2011

    • 著者名/発表者名
      Takashi Mori
    • 総ページ数
      209
    • 出版者
      Rombach Verlag

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公開日: 2013-06-26  

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