研究概要 |
本研究では,同一個体群を複数年にわたって継続的に調査すること(縦断的調査)を通じ,ワーキングメモリ容量が発達することで特定の言語表現の理解の発達が促されるという因果関係の有無を明らかにすることを目的とした。研究の結果,幼児期のワーキングメモリ容量の発達は比較的ゆるやかであり,本研究で実施した1~2年の調査では大きな変化を示す幼児が少ないことが分かった。しかし,ワーキングメモリ容量の発達が認められる幼児に関しては,ワーキングメモリ容量の増加と特定の言語表現の理解の発達の間の関連性が認められ,縦断的調査により示そうとした因果関係を部分的にではあるが示すことができた。
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