イラン国立博物館において、楔形文字粘土板調査を、平成22年度12月から1月に予定していたが、中東での政変にかんしイランで大規模デモが発生した。イラン外務省の学術ビザの手続きの変更等もあり、ビザが予定通り発給されなかった。イラン側と協議の結果、翌23年度にあらためて調査をおこなうことになった。再調査はH23年5月にテヘランで行われた。データベースの作成が半年ずれ込むことになったが、それまでおこなってきたシュメール語の動詞組織について研究をもとに、動詞接頭辞の用例収集の作業は予定通りおこなった。データの収集・整理にさいしては、シュメール語文献を専門とする研究協力者(京都大学大学院生)に一部作業を委託した。 H23年度にハーバード大学から出版する、イランを中心にしたメソポタミアとインダスの交流についての共著論文の準備作業を行った。
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