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2009 年度 実績報告書

英語の他動詞・自動詞の交替と中間動詞の習得に関する認知言語学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21720175
研究機関大阪教育大学

研究代表者

谷口 一美  大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (80293992)

キーワード中間動詞 / 言語習得 / 自他交替 / 構文文法 / 使用基盤モデル
研究概要

英語での同形態の自動詞・他動詞の交替習得のメカニズムを構文文法・使用基盤モデルの観点から検討する本研究の実施計画に基づき、21年度は、データベースCHILDESにおける英語話者のこどもと大人の発話から無生物であるモノを主語とする非対格自動詞の用例を抽出し、その形式的・意味的特徴を分析した。特に本年度はmoveの非対格自動詞用法を対象とし、和泉緻香氏の補助協力のもと、詳細なデータ分析を行った。その結果、前年度までの研究で調査したopenのケースと比較すると、肯定形での使用例が全体に占める割合が低い点や、否定形での使用割合が高い点は共通した傾向であり、大部分の事例がAgentの意味役割を担うこども自身の存在を含意している点で中間構文的な意味機能を果たしていることが明らかとなった。その一方で、moveの自動詞用法に特徴的であったのは、使役構文の補部(make~move)の形式による使用が顕著な割合を示した点である。他動詞moveではなく使役構文を用いるのは一見すると余剰的な現象であるが、自動詞用法をその補部に透過させることによって自他交替の習得を助けるストラテジーとして機能していると想定したならば、使役構文中の使用は十分に動機づけが可能である。以上、本年度の調査結果から、自動的事態の記号化のオプションとして使用される構文を次年度以降で調査するにあたり、重要な仮説を得るに至った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 中間構文の習得からみた構文文法的再考2009

    • 著者名/発表者名
      谷口一美
    • 雑誌名

      日本認知言語学会論文集 第9巻

      ページ: 309-319

    • 査読あり
  • [学会発表] 翌得過程に見られる中間構文の特異性:構文文法の観点から2009

    • 著者名/発表者名
      谷口一美
    • 学会等名
      日本英文学会関西支部第4回大会ワークショップ
    • 発表場所
      同志社大学(京都市)
    • 年月日
      2009-12-20

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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