英語での同形態の自動詞・他動詞の交替習得のメカニズムを構文文法・使用基盤モデルの観点から検討する本研究の実施計画に基づき、21年度にはデータベースCHILDESにより自動詞moveの非対格用法を含むこどもと大人の発話を抽出したが、22年度はその調査結果を精査すると共に、本研究課題に先駆けていった自動詞openのデータを見直し、これら2つの典型的な非対格自動詞の習得の特性を考察した。その結果、第二言語習得における中間言語と同様、こどもの習得過程における文法もまた独特であり、大人の文法とは異なる使用目的で機能する構文が一時的に存在する可能性を示唆するに至った6また同時に、日本語のような膠着語や、語順に柔軟性がありかつ受動態を持たないスペイン語など、他の語族での「構文」の機能および習得過程と比較するため、これらの言語における動詞の自他の発現を調査し、研究最終年度となる次年度に包括的な構文習得モデルを提示するための基礎研究を主に行った。
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