本研究の目的は「どのように語学教員へのCALL技術教育を推進していけばよいのか」ということであり、平成21年度の研究では、その下準備として、まず語学教員が必要としているCALL技術の調査および、本実験で使用すべきCALL技術の選定を行った。15個ほどの語学教育に使用できる技術を選定した上、それぞれに関して文献調査を行い、実際に使用してその有用性を評価した。ここまでの研究途中結果は、私立大学情報教育協会主催の平成21年度教育改革IT戦略大会や、平成21年度学習院教科連絡会などで発表をし、多方面からフィードバックを得ることができた。また、研究を通して得た知識を基にほかのCALL関連の専門家と対談を行い、それを専門雑誌に掲載することができ、研究内容の途中経過を発表することができた。 次に、本実験に協力して頂けた数人の教員に面談やメールを通して技術指導をし、研究の目的である語学教員へのCALL技術教育を行った。指導の準備段階(CALL技術の選定)に多くの時間が必要であったため、技術教育に割く時間が大幅に制限されてしまったが、平成21年度の研究目標はほぼ達成された。遅れた分の教員への指導は平成22年度に引き続き行い、問題は生じなかった。年度の終わりには、この分野の先進国であるアメリカで調査を行い、そこで得た知識も本研究に組み込んだ。 全体的に遅延は出たものの、当初設定した目的はほぼ果たすことができた。調査によってより深くCALL技術を吟味することができ、その結果を発表でき来たことは意義のあることであった。
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