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2010 年度 実績報告書

メタ認知方略の習得過程の解明と学習者支援モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 21720213
研究機関関西大学

研究代表者

池田 真生子  関西大学, 外国語学部, 准教授 (00425323)

キーワード英語 / メタ認知 / 自己調整学習 / 学習者支援
研究概要

本年度の研究では、昨年度の研究より得られた仮説(メタ認知的知識・方略の習得には、他者との関係が重要である)を検証するための研究がおこなわれた。具体的には、教室内での協働学習により、学習者がメタ認知的知識・方略の使用を効果的に使用するようになり、自律的な学習を促進させることができるようになるかどうかを検証した。
研究への参加者は(実験群・統制群合わせて)132名の大学生であった。両群の学習者たちは、毎週約20分間の方略指導を3ヶ月半に渡って受けた。指導では、毎週1つのメタ認知的知識または方略が具体例などとともに紹介された。指導後には、それらのメタ認知的知識や方略を自身の学習にどのように取り入れるかについて話し合う時間が、実験群にのみ与えられた。参加者からのデータ収集は、クローズ・テスト、方略使用頻度を測定する調査紙、そして授業中の協働学習活動やメタ認知的知識・方略の使用に関するアンケートによりおこなわれた。収集されたデータは、量的および質的に分析され、学習者のメタ認知的知識・方略の使用が指導前後で変化したかどうかについて調査された。
分析の結果、実験・統制両群ともに、メタ認知的知識・方略の使用には変化が見られず、学習者間の話し合いの機会が提供されるだけでは自律的な学習を促進するのには不十分であることがわかった。しかしながら、さらなるデータ分析から、授業中の別の協働学習活動が、授業外の個別学習を定期的におこなう支点となっていることがわかった。つまり、授業外の一見自律的にみえる授業外の個別学習は、他律であり、授業内での学習者同士の協働学習活動が、授業外の学習を成立させる上で重要であることがわかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Cooperative Learning for "Other"-regulated Learning2011

    • 著者名/発表者名
      Ikeda, Maiko
    • 雑誌名

      Proceedings of the Japan Association of College English Teachers (JACET) 50th Commemorative International Convention

      巻: (掲載確定)

  • [雑誌論文] 読解方略とメタ認知2010

    • 著者名/発表者名
      池田真生子
    • 雑誌名

      英語リーディング指導ハンドブック(門田修平、野呂忠司、氏木道人(編著))(東京:大修館書店)

      ページ: 273-276

  • [雑誌論文] 質的研究2010

    • 著者名/発表者名
      池田真生子
    • 雑誌名

      英語リーディング指導ハンドブック(門田修平、野呂忠司、氏木道人(編著))(東京:大修館書店)

      ページ: 361-373

  • [学会発表] Cooperative Learning for "Other"-regulated Learning2011

    • 著者名/発表者名
      池田真生子
    • 学会等名
      The Japan Association of College English Teachers (JACET) 50th Commemorative International Convention
    • 発表場所
      福岡 西南学院大学(採択済)
    • 年月日
      20110800

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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