• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

中国建国初期、江南郷鎮社会の再編に関する現地調査

研究課題

研究課題/領域番号 21720260
研究機関一橋大学

研究代表者

佐藤 仁史  一橋大学, 大学院・社会学研究科, 准教授 (60335156)

キーワード郷鎮社会 / 江南 / オーラル・ヒストリー / 現地調査 / 地域社会史 / 農村 / 漁民 / 集団化
研究概要

2010年度は、江蘇省呉江市、上海市松江区、浙江省湖州市、建徳市を対象として、(1)民国期~1950年代の郷鎮社会に関する基本的文献史料-地方新聞、地方〓案、地方志-の精査、(2)市鎮と周辺農村部における口述調査を、2010年12月に実施し、以下のような成果が得られた。
(1)史料調査。湖州市と建徳市の関連所蔵機関で実施し、『菱湖日〓』『導報』(湖州〓案館)といった地方新聞の補充調査、『民国12年建徳県議会議決案』(建徳図書館蔵)などの民国期刊行物の調査・撮影を行った。また、個人蔵の『桐江白雲胡氏宗譜』『堯山塢鐘氏家譜』といった族譜の調査・複写を行えたことも成果である。中国建国以前の史料は十分に蒐集できたので、1950年代における社会主義改造、集団化に関する〓案史料については、具体的な村落に即して収集を継続する必要がある。
(2)口述調査。研究代表者が6年間にわたって調査を実施してきた呉江市大長港村を中心として、上海市松江区陳坊橋漁業村で実施し、所期の成果を達成した。大長港村においては、新中国成立以前の地縁組織と無尽講に類似した慣習、集団化期における副業、市鎮の生活、農村工業について詳細な口碑を得ることができた。また、陳坊橋漁業村の漁民に対して、漁業改革、陸上定居、生業と信仰などの実態についてヒアリングを行った。また、建徳市の山村において、山地や山林の所有・管理・利用に関する慣行や、山村の社会主義改造の実態、改革開放政策後の責任山の状況について予備調査を実施した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (4件) 図書 (2件)

  • [学会発表] 従民間信仰看近代江南和華北的農村社会:以香頭・会首為中心2011

    • 著者名/発表者名
      佐藤仁史
    • 学会等名
      香港中文大学主催「太湖流域市鎮与郷村聚落歴史学術研討会」
    • 発表場所
      浙江省湖州荻港村荻港魚荘
    • 年月日
      2011-01-10
  • [学会発表] 中国近現代口述史における「語り」とオーラルヒストリー資料2010

    • 著者名/発表者名
      佐藤仁史・太田出
    • 学会等名
      第852回日本民俗学会談話会
    • 発表場所
      成城大学
    • 年月日
      2010-09-21
  • [学会発表] 従清末民国時期的"教育圏"看江南市鎮:以江蘇省呉江県為例2010

    • 著者名/発表者名
      佐藤仁史
    • 学会等名
      "明清以来江南城市的発展与文化交流"国際研討会
    • 発表場所
      中国復旦大学
    • 年月日
      2010-08-15
  • [学会発表] 明清時代の賤民とフィールドワーク-建徳・桐廬九姓漁戸調査より2010

    • 著者名/発表者名
      太田出・佐藤仁史
    • 学会等名
      第24回明清史夏合宿
    • 発表場所
      箱根高原ホテル
    • 年月日
      2010-08-03
  • [図書] 中国近現代口述史における「語り」とオーラルヒストリー資料2011

    • 著者名/発表者名
      佐藤仁史・太田出
    • 総ページ数
      69-82(172)
    • 出版者
      岩本通弥・法橋量・及川祥平編『オーラルヒストリーと<語り>のアーカイブ化に向けて-文化人類学・社会学・歴史学との対話』、成城大学民俗学研究所グローカル研究センター
  • [図書] フィールドワークと近現代江南農村-太湖流域社会史調査に即して2010

    • 著者名/発表者名
      佐藤仁史
    • 総ページ数
      7-29(353)
    • 出版者
      高田幸男・大澤肇編『新史料からみる中国現代史-口述・電子化・地方文献』東方書店

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi