研究概要 |
本研究は,朝鮮半島における倭系遺物を副葬する古墳被葬者の性格解明を目指し,また日本列島での副葬状況との比較検討も行い,その特質について考察することを目的とする。 平成23年度は, a.資料調査として、金海大成洞古墳群出土品などの観察・写真撮影をおこなった。 b.最近大規模な発掘調査が実施されている忠清道地域を中心に、埋蔵文化財関連機関を訪問することで、倭系遺物も含めた新出資料の確認や研究動向などについて、教示を受けた。 c.研究最終年度であるため、成果報告書を作成した。このなかで加耶諸国を対象として、いかなる古墳に倭系遺物が副葬されているのかその特徴を指摘し、被葬者像について考察した。また、倭系遺物を副葬する新羅古墳の被葬者との比較検討を通じ、加耶諸国の特質についても把握を試みた。
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