研究概要 |
本研究は研究期間の3年にわたり,オーストラリアを主たる事例地域とする現地調査を重視している。研究初年度の平成21年度には,詳細な現地調査を効率よく実施するための情報収集および解析,蓄積に力点を置いた。 具体的には,オーストラリア統計局へのカスタマイズ・データの発注を行ない,研究目的に応じたデータの整理を進めた。また,今年度の途中である2009年8月にオーストラリア統計局が新たなデータ公開を実施したため,それに伴った必要資料を購入した。これら一連のデータ購入により,研究目的に応じた詳細な属性をもつデータ(例えば,最も詳細な小統計区単位において,「週給1000豪ドル以上/大学卒/海外生まれ」といった,特定の属性を複数クロスさせたデータ)を自由に入手できるようになった。なお,収集したデータは,すべてGISソフトウェア上にて空間データベースとして蓄積・管理した。また,これらの膨大なデータは研究初年度ですでに数10GBに達したことから,データ管理に適した大容量の記憶媒体をもつノートパソコンを購入した。このパソコンを現地調査に持参することにより,事前の情報収集と現地調査で収集したデータの双方を効率よく管理しながら研究を遂行できた。 今年度はオーストラリアのメルボルン,シドニーおよびニュージーランドのオークランド,クライストチャーチを中心に現地調査を実施した。今後は現地調査で収集したデータの解析を進め,次年度以降の本格的な現地調査に資する予定である。
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