研究課題/領域番号 |
21720317
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
DONALD・C Wood 秋田大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (80375237)
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キーワード | 民俗学 / 地域社会 / 農村 / 歴史 |
研究概要 |
当該年度には学会発表や論文などの結果は出すことができませんでしたが、成果としては吉田氏の親族の家に何回も訪れて、たくさんの古い資料や必要な写真をスキャンしました。または、いろいろな話を聞くことができました。9月には国立民俗博物館(大阪)に行くことができました。博物館で本研究に使える資料を手に入れました。他の研究者と研究相談もできました。吉田氏が著した「男鹿寒風山麓農民日録」(1938年出版)の翻訳を思ったほど進めることができませんでしたが、少しずつ先進しています。 「日録」の英語版は、日本の歴史に興味を持つ世界中の方々にとっての貴重な資料となります。吉田氏の「日録」を読むことで、読者は日本の戦前の農家の食文化を含めて全体的のライフスタイルをもっと深く理解することができるからです。もちろん、多くの日記や記録が存在しますが、「日録」より細かく書かれているものはほとんどありません。さらに、アチック・ミューゼアムのシリーズの本の唯一の英語版になります。吉田氏は、本のかたちで外部へ出すつもりで書いたので、プライバシーや著作権の問題はありません。アチック・ミュゼアムのコレクションを所有する神奈川大学の日本常民文化研究所と、吉田氏の親戚からも、許諾をいただいています。渋沢史料館(東京)の方々にも協力してもらっています。吉田氏の「日録」の英語版が終わってから吉田氏の生活と生涯について別の本(biography)を書きます。時間はかかりますが、貴重な資料・記録になります。海外の大学の歴史等の授業に使えると思います。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
(1)研究代表者の教育負担(2011年度は二つのキャンパスで約210人の学生に英語等を教えないといけなかった。) (2)東日本大震災(一番研究ができる時期に地震が発生しましたので、研究が遅くなりました。また、その後学会発表と論文の出版に至った執筆の依頼が来ましたので本研究がますます遅れました。) (3)研究する時間の不足(日本語で書かれている古い資料の膨大な量を読むのはとても時間がかかります。 授業などが何もなくても何年間がかかります。)
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今後の研究の推進方策 |
予定通りに遂行します。問題は時間ですが、時間がかかっても、良い成果を必ず出します。科学研究費を頂いていますし、吉田氏の親族にも約束しています。吉田氏が著した「男鹿寒風山麓農民日録」の英語版を今から2年間以内に出来あげることを目標にして努めます。また、その後吉田氏の人生についての本(biography)を書きます。良いものを書くために時間は必要です。
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