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2009 年度 実績報告書

マレーシアおける華人の上座仏教実践についての人類学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21720329
研究機関関西大学

研究代表者

黄 蘊  関西大学, 文化交渉学教育研究拠点, 研究員 (10387384)

キーワードマレーシア / 上座仏教寺院 / 上座仏教協会 / 組織形態 / 実践活動
研究概要

平成21年度では、マレーシアにおける上座仏教展開の全体状況、上座仏教寺院における僧侶と華人信者の役割分担、両者の相互補完的な関係について関連の調査を行った。具体的にクアラルンプールとペナンのスリランカ系上座仏教寺院、ミャンマー系上座仏教寺院を中心に、それぞれの寺院成立の歴史的経緯、僧侶、信者組織のあり方、今日の活動状況などについて聞き取り調査と資料収集を行った。そのほか、伝統的な寺院と異なる形態を見せる新興の上座仏教協会についても一部調査を行った。今日マレーシアではクアラルンプールとペナンのような大都市を始め、多くの地域にこれらの上座仏教協会の存在が確認される。こうした協会の成立は外来の僧侶の働きかけよりはローカルな信者たちの要望と努力に負うところが大きい。その意味で、それぞれの協会成立の歴史と今日の活動展開はマレーシアにおける上座仏教のローカル化のプロセスとその様態を表しているといえる。
21年度では上記の伝統型上座仏教寺院の活動、組織形態を一部把握したと同時に、新興の上座仏教協会の活動と組織運営についても調査することができ、マレーシアにおける上座仏教組織と活動の全体像を一定の程度において把握することができた。
なお、信者たちの実践活動について、クアラルンプールの上座仏教協会主催のインド巡礼・短期出家プログラムに参加し、信者たちの参加経緯、実践の形態などについて詳しいデータを入手することができた。
上記は21年度における現地調査を中心とする研究成果であり、今後引き続き、マレーシアにおける上座仏教組織の全体的な把握に努め、また信者たちのミクロな実践世界について考察を深めていきたいと考える。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] マレーシアにおける上座仏教展開のマルチ・エスニック性とコミュニティの形成2010

    • 著者名/発表者名
      黄蘊
    • 雑誌名

      文化交渉による変容の諸相 2

      ページ: 249-269

  • [学会発表] Multi-ethnic participants and the formation of the Theravada Buddhist community in Contemporary Malaysia2010

    • 著者名/発表者名
      黄蘊
    • 学会等名
      The 7th International Malaysian Studies Conference
    • 発表場所
      Penang, Malaysia
    • 年月日
      2010-03-17
  • [学会発表] マレーシアにおける上座仏教の展開と宗教コミュニティの形成2010

    • 著者名/発表者名
      黄蘊
    • 学会等名
      「宗教と社会」学会関西例会
    • 発表場所
      関西学院大学
    • 年月日
      2010-01-30
  • [学会発表] マレーシアにおける上座仏教の展開にみる多様なエスニック性とコミュニティの形成2009

    • 著者名/発表者名
      黄蘊
    • 学会等名
      関西大学第2回次世代国際学術フォーラム
    • 発表場所
      関西大学
    • 年月日
      2009-12-11

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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