• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

複数の調査地域を連環する「映像アーカイブ利用のシステム化」の実践的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21720331
研究機関立命館大学

研究代表者

鈴木 岳海  立命館大学, 映像学部, 准教授 (20454506)

キーワード文化人類学 / コンテンツ・アーカイブ / ネットワーク / 映像人類学 / 映像アーカイブ
研究概要

本研究の目的は、研究者と調査対象者による映像制作手法の開発と複数の調査地域の人々をつなぐ「映像アーカイブ利用のシステム化」のモデルづくりを行うことである。
本年度は、その目的に向けた初年度として、以下の成果を残した。
1.宗教、信仰と生活が溶け込む年中行事について、京都市静原における文化人類学的調査をおこない、とくに30年前に記録された成人儀礼「烏帽子儀」について、時系列的な比較分析の視野で今日的な問題を検討した。
2.京都市静原において、年間を通じて、年中行事を調査対象と共同して映像を記録し、年中行事の役割や社会組織の変容、地域社会に根付いた行事の社会的意味合いに関して整理した。
3.映像アーカイブの連環的利用のシステム化の推進する端緒として、静原において記録した映像をムービーファイルに変換し、データとして保管するアーカイブ化の作業をおこなった。これにより、記録した映像を、撮影対象の地域住民だけではなく、複数の調査地域の人々とインターネットを通じた情報共有できるシステムにおける、データとすることができた。
本研究の成果は、調査撮影において年中行事で見られる身体技法をとらえる際に、モーターハビット概念をその指針とすることがきることの有効性を明らかにした論文、ならびに、日本の映像人類学の現状と今後の展開について、本研究にも触れながら民族誌映画制作を中心に考えるワークショップにて、映像記録の意義を報告した。
残った課題は、京都市以外の調査地であるネパール・カトマンズとスペイン・バレンシアへの調査において、夏の新型インフルエンザ感染拡大による海外調査地での調査延期により、調査地域の確定やインフォーマントとの関係構築をすることができなかったことがあげられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] モーターハビット概念の表現におけるクローズ・アップ映像の意義-菓子制作過程における菓子職人の映像から-2010

    • 著者名/発表者名
      鈴木岳海
    • 雑誌名

      立命館映像学

      巻: 3巻 ページ: 57-69

    • 査読あり
  • [学会発表] 日本の映像人類学の将来-民族誌映画制作を中心に2009

    • 著者名/発表者名
      鈴木岳海
    • 学会等名
      学術映像博2009、ワークショップ「日本の映像人類学の将来-民族誌映画制作を中心に」
    • 発表場所
      京都大学総合博物館(京都府)
    • 年月日
      2009-09-26

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi