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2009 年度 実績報告書

未成年後見制度の再構築--実態的調査研究をもとに--

研究課題

研究課題/領域番号 21730079
研究機関三重大学

研究代表者

合田 篤子  三重大学, 人文学部, 准教授 (50361241)

キーワード未成年後見 / 親権
研究概要

本研究の目的は、わが国の未成年後見制度の問題状況の把握に努め、将来の未成年後見制度のあるべき姿について検討することであり、本年度は、未成年後見人選任の実態と後見人職務執行の実情等を調査・分析することを予定していた。よって、本年度は当初、津家庭裁判所等に調査に出向き、リサーチを行うにことを予定していたが、問い合わせた結果、現在では、個人情報保護の観点から、調査は認められないと判断された。そのため、本研究の計画はやや変更を迫られることとなったが、来年度は実務家へのリサーチ等を引き続き行っていく予定である。
また、平成22年1月に公表された「児童虐待防止のための親権制度研究会報告書」の中でも、法人による未成年後見制度導入の是非の検討の必要性が述べられており、その点についても留意し研究を進めていく予定である。
一方、ドイツ法を分析した結果、現在ドイツでは未成年後見に関する法改正が予定されていることが明らかとなった。2010年1月8日に司法大臣から未成年後見制度の改正に関する声明が出されている(http://www.bmj.de)。
法改正の主眼は、現在の官庁後見を中心とする制度運用の改善であり、たとえば、後見人と被後見人との間のよりパーソナルなコンタクトを強化するため、コンタクト義務(Kontaktpflicht)を明文上明らかにすることや、その他、後見人の監護・養育義務をより明確にすることが予定されている。コンタクト義務については、未成年後見人に家庭裁判所への年に一度の報告義務を設け、家庭裁判所にその監督義務を負わせるとする。その他、官庁後見人の担当事件数を一人あたり50人に制限するなど、未成年被後見人の福祉が、実質的に担保されうるような制度の実現を目指す内容となっている。
以上の研究成果をふまえ、来年度は、ドイツでの法改正の動向に注目すると共に、日本での未成年後見制度のあり方につき、法人後見の導入の是非も含め、研究を行っていく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 試行的面接交渉を経た上で立会付き面接を認容した事例2009

    • 著者名/発表者名
      合田篤子
    • 雑誌名

      民商法雑誌 140巻3号

      ページ: 118-123

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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