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2009 年度 実績報告書

企業の社会的健全性を促進するコーポレート・ガバナンス機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21730087
研究機関熊本大学

研究代表者

山口 幸代  熊本大学, 法学部, 准教授 (00368408)

キーワードCSR / 企業の社会的責任 / 会社法 / 従業員 / コーポレート・ガバナンス
研究概要

21年度に予定していた調査内容は以下のとおりである。
一.株主アクティビズム型ガバナンス・システムの調査(株主提案権制度およびその他の株主権の利用に基づくもの)
二.社会的配慮を欠いた企業経営に関する役員責任のあり方の解明(会社法上の責任問題として)
今年度前半は比較法的な検討にあて、ドイツを調査対象に設定した。まず一.については、現時ではまだアメリカの活況が注目されている段階であり、その議論は萌芽的である印象を受けた。この点については次年度においても継続して調査する予定である。
次に、二.については、環境法上の事業者責任概念と会社法上の経営者責任をつなぐ研究が進められていたため、まずはその内容について、翻訳を通じての紹介にあてることとした。著者にも随時確認をとりながら慎重に作業を進めた結果、グループ経営において誰が責任主体となるのか等会社法上の伝統的な問題の多くが、本テーマにおいても共通して生じていることが判明した。さらなる解明は次年度以降の継続課題とする。
今年度後半は、国内法制における経営者の責任のあり方に目を向けた。CSR(企業の社会的責任)の対象となる利害関係者は多岐にわたり、画一的な理解になじまない。そこで、わが国のCSR問題において特に大きな位置を占める従業員問題に焦点を当て、民法上の不法行為・債務不履行責任との関係から、会社法上の責任のあり方について調査・検討を行った。暫定的な結論が出た段階で、労働法学者と会社法学者混在の研究会で報告し、双方から受けた指摘を踏まえて最終的な結論に向けての調整を行った。その成果については、次年度初頭に公表することを予定している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 環境法における事業者概念-会社法および民法の影響-(翻訳)2009

    • 著者名/発表者名
      シュピンドラー(蓍)、山口幸代(翻訳)
    • 雑誌名

      熊本法学 117

      ページ: 47-70

    • 査読あり
  • [学会発表] 会社の役員は従業員に対して会社法上の損害賠償責任を負うのか2009

    • 著者名/発表者名
      山口幸代
    • 学会等名
      「会社法と労働法の交錯問題」研究会
    • 発表場所
      大阪市立大学
    • 年月日
      2009-12-28

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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