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2010 年度 実績報告書

日本の国政選挙における地元志向に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21730112
研究機関東京大学

研究代表者

菅原 琢  東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任准教授 (20436504)

キーワード選挙区制 / 参議院 / 政権交代 / 政党制 / SNTV
研究概要

まず本年度では、同時期に行われた参院選挙に合わせ研究を行っている。参院中選挙区における政党の公認候補者擁立戦略、候補者間競争について、衆院中選挙区との比較を行った。SNTV(単記非移譲式投票)における候補者間競争の状況を把握する各種指標(SF比等)の分析からは、SNTVに関する先行研究の知見とは異なり、参院中選挙区ではM+1均衡(有力な補者数が定数+1人に集約される傾向)が見られず、競争的な状況が一貫して続いてきたことを示すなど、日本の参院選挙の特色を明らかにした。この点は、日本の衆院中選挙区を検証対象として確立されたSNTV研究に大きく修正をもとめるものである。一方、前記知見と政権交代後の政党政治の変動も踏まえながら、2010年参院選に関する分析も進めた。国政の議会制度と選挙制度は見た目上の二大政党化を促進する一方で新党のトライアルを許容する制度であること、その具体例であるみんなの党の当時の支持状況について分析し、それぞれ商業誌で報告している。またネット調査を行い、投票や支持と地域の関連について分析を行っている。ここでは特に、東日本大震災の発生を受け、公共政策に対する地域性の影響について分析し、被災県での増税忌避傾向や原発立地県での原発維持志向の高さなどを明らかにし、報告した。また、本研究の作業で得た情報、知見をもとに、選挙区制が政党の凝集性を低下させ、首相のリーダーシップイメージや内閣支持率を低下させていることを示し、報告した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 民主党政権と世論-内閣支持率乱高下の背景構造を探る頁2012

    • 著者名/発表者名
      菅原琢
    • 雑誌名

      「政治主導」の教訓-政権交代は何をもたらしたのか(御厨貴編)

      ページ: 3-29

  • [雑誌論文] 新党「ブーム」を分析する-二大政党の閉塞状況のなかで2010

    • 著者名/発表者名
      菅原琢
    • 雑誌名

      世界

      巻: 2010年7月号 ページ: 48-57

  • [雑誌論文] みんなの党は本当に"みんな"の党?2010

    • 著者名/発表者名
      菅原琢
    • 雑誌名

      SIGHT

      巻: 2010年8月号 ページ: 60-77

  • [学会発表] 東日本大震災と世論:公共政策をめぐる世代間格差と地域格差の分析2011

    • 著者名/発表者名
      菅原琢
    • 学会等名
      日本公共政策学会・研究大会
    • 発表場所
      北海学園大学(北海道)
    • 年月日
      2011-06-18
  • [学会発表] 日本の政党制と参議院選挙2010

    • 著者名/発表者名
      菅原琢
    • 学会等名
      國立政治大學當代日本研究中心・學術研討會
    • 発表場所
      國立政治大學(台湾)
    • 年月日
      2010-09-19

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公開日: 2013-06-26  

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